中国最大の電子商取引運営会社アリババ ・グループ・ホールディングは5月6日(現地時間)、米国の証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の申請書を提出した。
上場先はニューヨーク証券取引所かナスダックとなる見通し。
SECに提出した申請書類には、調達予定額が10億ドルと記載されているが、この数字はあくまで暫定的なもの。予定されている条件での上場が実現すれば、調達額は150億ドル(約1兆5200億円)を超える規模になると見られており、ネット関連では過去最大級の規模になると予測されている。
ネット関連での過去最高は、Facebookが2012年にIPOで調達した160億ドルとなっている。
公開された目論見書の「Our Mission」の項目には以下のように記載されている。
「私たちのミッションは、どんな場所でもビジネスを行うことを簡単にすることである。
私たちの創業者は、インターネットが小さな企業が国内や世界で効率的に戦えることを可能にするものと信じて、小さなビジネスをスタートさせた。我々は、顧客のニーズに集中し、彼らの問題を解決することが、我々のビジネスにもっとも高い結果をもたらすと信じている。我々は、プラットフォーム上で参加者が価値を創造し共有するオンラインとモバイルコマースの巨大なエコシステムを構築してきた。我々の意思決定は、短期的な利益の追求ではなく、長期視点から見たビジョンの見地から判断される。」
アリババは、香港取引所でのIPOを計画していたが、2013年9月にIPOの条件を巡る交渉が決裂しており、より規制の緩やかな米国に対象を切り替えた経緯がある。
アリババの株式は日本のソフトバンクが約37%を保有している。