Google、生成AIを活用した検索の新機能「Search Generative Experience」を発表 ー まずは米国から

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米Googleは、開発者向けイベント「Google I/O」を5月10日に開催した。その中で対話型AI「Bard」の日本語対応を発表したが、そのほかに生成AIを活用した検索エンジンの新機能「Search Generative Experience」を発表した。対話型で検索を利用できる機能で、「Search Labs」に登録することで、新機能をいち早く利用できるようになる。まずは米国を対象に数週間ほどで利用可能になる予定で、デスクトップ版のChromeやGoogleアプリ(iOS&Android)で利用可能になる。

生成AIを活用した新たな検索機能「Search Generative Experience」

「Search Generative Experience」は、生成AIを活用して整理された検索結果、いわゆるまとめを表示してくれる新たな検索機能だ。入力した文章から、求めている情報を推測し、“スナップショット”と呼ばれる新しい検索結果を返してくれる。
この結果は、Googleのアルゴリズムとセーフティシステムを基に表示されている。

例えば新しい自転車の購入を検討している際に、「坂道がある5マイルの通勤に適した自転車」と検索すると、“スナップショット”に「通勤用の自転車を選ぶ際に考慮すべき項目」や「要望にあった自転車」「関連記事」などをまとめたものが表示される。

さらに調べたい場合は、一番下に次のステップや次の質問ができるボタンが用意されており、これで会話を続けることができる。

次の検索内容として「赤い電動自転車」と入力すると、前の質問の文脈を引き継ぎ、「坂道がある5マイルの通勤に適した赤い電動自転車」の結果を返してくれる。

結果に表示された自転車から気に入ったものを選択すると、在庫のある販売店や、配送や返品が無料な販売店などの情報を表示する。セール情報を含む現在の価格も表示され、そのまま購入に進むことが可能だ。

この日紹介されたデモでは、「クジラ」のことを調べている中で、最終的に「40ドル以下の子ども用のぬいぐるみ」を検索して、購入する流れが紹介されている。こうして、何かを調べながらショッピングに自然につながっていく様子からは、新たな購買体験を生み出す可能性を感じることができた。

なお、提案する商品に関しては、Googleが商品に関する情報を束ねるデータセットである「Shopping Graph」を基盤としており、商品、販売者、ブランド、レビュー、在庫に関する350億件以上のリストを基に表示される。このデータは1時間に18億件ものアップデータが行われいる新鮮な結果を返すものとしている。

この機能は「Search Labs」に登録することで利用になる予定だが、まずは米国を対象に提供し、日本での対応は未定となっている。

発表の模様はYouTubeで確認することができる。

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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