米メルカリは、店員との会話のような接客を通じておすすめの商品を教えてくれる「Merchat AI」のβ版を提供開始した。ChatGPTを活用して実現しており、アバウトな要望に対しても、質問を繰り返すことで、おすすめ商品を提示してくれる。日本からもアクセスでき英語の質問であれば利用できる。
「Merchat AI」のウェブサイトで、「母の日のプレゼント、何がいいと思う?」とチャットに入力すると、「お母さんはどんなものが好きですか?ファッション、インテリア…」といった感じで、「Merchat AI」が質問を返してくれる。AIが顧客のニーズをよく理解するまで質問を繰り返し、十分な情報を取得すると、マーケットプレイスをスキャンして、いくつかの商品を提案してくれる仕組みだ。予算、サイズ、色、商品の状態などのニーズにも対応できるという。提案されたURLをクリックすることで商品を閲覧でき、さらに別のおすすめを提示してもらうことも可能だ。

提案される商品のイメージ
具体的に購入する商品が決まっていれば、キーワードで検索するのが一番早い。しかし、欲しいものが漠然としている中では、今回のような「会話」で求めている商品を見つけてくれるサービスはECの新たな可能性として期待できる。
Mercari, Inc. CEOのJohn Lagerlingは以下のようにコメントしている。
「『Merchat AI』により中古品市場のお買い物体験は次の段階に進みました。この技術により、私たちは人工知能の変革力を活用して、全米のお客さまがメルカリの広大なマーケットプレイスで買い物や検索をより簡単に行えるようにします。生成AIがお客さま体験を持続的に改善していくための新しい手がかりになることを期待し、メルカリでの出品や購入を更に魅力的にしていく手段になると考えています。」
現在はβ版としてウェブサイトのみで提供しており、メルカリは「初期段階では不正確さや矛盾が生じる場合がある」としている。今後も継続的に更新していき、中長期でサービスを改善できるように取り組んでいくとのことだ。