米Instacart、オンラインの利便性を実店舗にもたらす「Connected Stores」を発表

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食料品の即時配達サービスを展開する米Instacartは、オンラインの利便性を実店舗にもたらす「Connected Stores」を発表した。
同時に米Good Food Holdingsとの提携も発表しており、今後数ヶ月以内に同社が展開するスーパーマーケット「Bristol Farms」に導入される予定だという。

オンラインと実店舗のショッピング体験をシームレスに統合

「Connected Stores」は、Instacartが展開する実店舗向けの6つのインターカートプラットフォームを総称するもので、オンラインの利便性を実店舗にももたらすべく、小売業者向けに展開するサービス。
6つの機能として、スマートカート、セルフスキャン、電子棚札、惣菜注文システム、在庫アラートを提供する。

「Caper Cart」は、商品を入れると自動で商品を認識するスマートカート。重量やセンサーなどを用いて商品を認識するディスプレイ付きのショッピングカートだ。従来モデルより、スリムで軽量になりながら、容量は65%アップさせた。
Instacartやスーパーのアプリなどに登録した「お買い物リスト」を同期することもでき、カートに入れた商品を自動でチェックしてくれる機能も備える。

スマートカートを使わずとも、来店客が自分のスマートフォンで商品のスキャンから支払いまでを行うことができるサービス「Scan & Pay」も提供する。アプリでバーコードをスキャンすることで、商品を登録することができ、そのまま決済まで行うことができる。

ユニークな機能を提供する電子棚札「Carrot Tags」は、アプリで探している商品を選択すると、棚札のライトが点滅し、商品の位置を知らせてくれる機能を備える。来店客だけでなく、従業員にも活用できる機能だ。また、スマートフォンでCarrot TagsのQRコードを読み込むことで、商品の成分情報などの確認も可能だ。

InstacartのCEOであるフィジー・シモ氏は、「私たちは、食料品の未来はオンラインと実店舗でのショッピングのどちらを選ぶかということではなく、消費者が両方を行うようになると信じています。Connected Storesの立ち上げは、食料品の未来を創造するために小売業者と提携するInstacartにとって、もう一つのエキサイティングなステップです。これらの技術により、消費者にオンラインショッピングの利点を実店舗で提供できるようになり、またその逆も可能になりました。最終的には、オンラインと店舗での体験を通じてお客様が食料品店とつながりを持てば持つほど、小売業者のビジネスは成長すると考えています」とコメントしている。

今回発表した機能は、すでにアメリカとカナダの様々な規模の店舗で試験導入されており、Wakefern Food Corp、Schnucks、Joseph’s Classic Marketなどの企業もまもなく「Connected Store」の一部を導入する予定とのことだ。

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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