米Amazon.comは4月4日(現地時間)、バーコードスキャンと音声入力での注文に特化した新しいガジェット「Amazon Dash」を発表した。まずは招待者向けに無料で配布を開始したようだ。
「Amazon Dash」は、Amazonが米国の一部地域(シアトル、サンフランシスコ、南カルフォニア)で展開している生鮮食料品宅配サービス「AmazonFresh」向けのサービスだ。
「AmazonFresh」は、ネットスーパーのようなサービス。生鮮食品のほか、加工食品、日用雑貨など50万アイテムを販売しており、注文した商品は、当日か翌日の朝に届けてくれる。
気付いた時にすぐ注文
「Amazon Dash」は、「音声入力」と「バーコードスキャン」機能がついた棒状のガジェット。
キッチンなどに常に置いておく想定の製品で、「ケチャップがなくなった」といった時に、「Amazon Dash」を使ってバーコードをスキャンするか、音声入力で「ケチャップ」と言うだけで、「AmazonFresh」のカートに追加してくれるというもの。音声入力の場合は、複数の候補が表示される形となるようだ。
ショッピングカートへの同期はWi-Fiを使って行われる。単3電池2本を使用する。どこかにぶらさげたり、立たせたりすることが可能だ。
例えば、ミルクがなくなった時にバーコードでスキャンしてカートに追加したり。
冷蔵庫を開けて足りない商品をチェックしながら、音声入力でカートに追加することが可能だ。
ショッピングカートに追加した商品は、後からパソコンやスマートフォン、タブレットなどで数量などを確認のうえ、注文を行う。
そうすると、当日か翌日の朝に玄関前に届けてくれる流れだ。
Amazonは30分以内に商品を届ける無人航空機「Prime Air」の計画があるが、「Amazon Dash」と組み合わせれば、料理中に「砂糖が足りない!」となっても、料理の準備をしている間に届いてしまう。そんな未来も実現できてしまいそうだ。
「Amazon Dash」がどんな製品かは動画を見てもらえればよくわかる。
同じようなことはスマートフォンのアプリを利用すれば実現できるかもしれない。ただし、キッチンなどに常に置いて置く想定で、音声入力とバーコードスキャンに特化したことが、この製品の新しさではないだろうか。
スマホを探して、ロックを解除して、Amazonを立ち上げて、バーコードスキャンを選択して・・・といったステップがかなり簡略化されるため、Amazonへ常にダイレクトにつながっている装置といえる。まるでキッチンに注文機能がついてしまったような感覚だ。
使い方はボタンを押すだけ。家族全員、誰でも使えることがこの商品の魅力でもある。これは未来ではあたりまえの形になるのかもしれない。そんなことを予感させてくれる製品だ。
日本でもどこかのネットスーパーが導入してくれないだろうか。
Amazon Dash
https://fresh.amazon.com/dash
AmazonFresh
https://fresh.amazon.com/welcome