米国ではあらゆる分野でサブスクリプション(定期購入)サービスのモデルが広がっています。化粧品サンプルの「Birchbox」、ファッションレンタルの「LeTote」、レシピ付き食材宅配の「BlueApron」などなど。その中で今回は生理用タンポンのサブスクリプションサービス「LOLA(ローラ)」を試してみました。
LOLAは2015年に設立されたニューヨーク発のスタートアップ。エンジェルラウンドで120万ドル、今年3月にはシードラウンドで300万ドルの資金調達を行っています。
女性なら身に覚えがあると思いますが、こういう製品って「必要な時にない!」んですよね。創業者のジョーダナ・キアーとアレックス・フリードマンは当初その「必要な時にない!」を解消するためにこのサービスの構想をはじめました。

左から創業者のジョーダナ・キアーとアレックス・フリードマン
そしてタンポンについて調査を進めていく中で、FDA(アメリカ食品医薬品局)が生理用品の認可を行ってはいるものの、全ての含有物をチェックしているわけではないことに気づき、衝撃を受けたのだそう。
自分たちがよく使っている大手ブランドのタンポンは、FDA基準を満たす最低限の対応はしているものの、コストを抑えるために化学物質、レーヨンやポリエステルなどを素材として活用していることがわかりました。
2人は自分たちで安心&安全なタンポンを作ろうとこのサービスをスタートし、「LOLA」は現在、低刺激性のコットン100%のタンポンを提供しています。
注文してみた
1箱にタンポンは18本。まずはその内容構成を決めます。
左図のように全てを Lights / Regulars / Supers にすることもできますし、右図のように自分でアソートすることもできます。私は、8 Lights / 6 Regulars / 4 Supers に。
次に1回の箱数と頻度を決めます。
1箱10ドル、2箱頼むと18ドルになります。私はとりあえず1箱。そして1ヶ月に1回にしてみました。このあとは住所とクレジットカード情報を入力するだけ。
そして送られてきた箱はこんな感じ。
パッケージをシンプルにすることで、主張せず、バスルームにおきやすくしているのだそう。
感想
普通のタンポンだった
正直私はタンポン派ではないので、使い心地のコメントが難しいのですが、普通のタンポンだと思いました。化学物質が含まれる背景には、吸水力を高めるためといった記事もあったので、もしかしたら多少そういった点で差があるのかもしれません。
毎月18本は多いのでは!?
女同士でも生理用品の利用頻度について話すことはないので、世の中の標準がどの程度かはわからないのですが、18本は多い気がする。2ヶ月に1回ぐらいの頻度でよいと思いました。
毎月届くのは便利かもしれないけど、感動はない
2ヶ月連続で受け取ってみましたが、定期的に届くことについてはあまり感動はありません。なぜなら届くものが同じものなので、開ける感動がないからです。とはいえ、いずれ使うし、そんなに邪魔になるものでもないので、一度登録したら継続率は高そうだと思いました。このサービスは届いた時に感動するのではなく、一度サブスクリプションをやめて、失った時にその存在に気づくサービスなんだと思います。
オーガニックタンポンは意外と売っている
実はオーガニック系のスーパー Whole Foods Market などに行くと、同様のコンセプトのタンポンが販売されています。プロダクト自体に大きく差別化できるテクノロジーがあるわけではないので、「100%コットン」だけでは、メッセージとしてちょっと弱いかも…と老婆心ながら感じました。
とはいえ、すでに大手企業の寡占状態にあった髭剃り用カミソリ市場を果敢に攻め、順調に会員数を伸ばしているサブスクリプションサービス「Dollar Shave Club」のような例もあります。タンポンからスタートして、「Dollar Shave Club」のように周辺用品のクロスセルなども行いつつ、これから大きく成長していくのでしょうか。
LOLA(ローラ)
https://www.mylola.com/