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38億円を調達したロサンゼルス発のマッサージ手配サービス「Soothe」

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必要な時にだけ利用できるオンデマンド型のサービスが次々と誕生し、スマートフォンを使って自宅まで運転手を呼んだり、食料品を届けてもらったりするなど、様々なことが可能となっている。
今回紹介するロサンゼルス発の「Soothe(スーズ)」は、溜まった疲れを癒したい時に、マッサージセラビストを自宅などに派遣してもらえるサービスだ。

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時間と場所を指定して、あとは待つだけ

「Soothe」は、必要なときに経験豊富なマッサージセラピストを自宅まで呼ぶことができるサービスだ。マッサージデスクなどの備品はすべてセラピストが用意するため、ユーザーは文字通り「呼んで待つだけ」でいい。

サービス提供の1時間前まで予約を受け付けているので、数時間しか空き時間がなくてもマッサージを受けることができる。予約は朝8時から夜24時まで対応しており、年中無休で利用できることも魅力だ。料金は、60分間マッサージで99ドル、90分なら139ドル、120分のマッサージであれば169ドルとなる。チップを払う必要はない。

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マッサージの予約はウェブサイト、またはスマートフォンアプリから可能だ。日時と場所を指定し、マッサージのタイプを選ぶだけで予約は完了する。

「Soothe」では4種類のマッサージから好きなタイプを選ぶことができ、カップルで同時に利用したり、オフィスでマッサージを受けたりすることもできる。利用の際にセラピストを選ぶことはできないが、性別の指定と「Soothe」を通したリピートの派遣は可能だ。ただし、リピートをする場合には派遣までに時間がかかる時もある。

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ユーザーとセラピストを直接つなぎ中間コストカット

「Soothe」に加わることはセラピストにとっても利点がある。マッサージ店で働く人が、同サービスで空いた時間を活用することで追加収入を得る機会になる。子育てと仕事を両立するセラピストにとっては、フレキシブルに働ける「Soothe」は好都合だ。

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さらに「Soothe」の公式サイトによると、同サービスを通して得られる収入は通常のマッサージ店と比べると2倍から3倍だという。ユーザーとセラピストを直接むすび、中間コストを省いた「Soothe」だからこそ可能な数字だ。


セラピストの質を高く保つことで、安全性を確保する

しかし、自宅にセラピストを招き入れる「Soothe」において懸念されるのはその安全性だ。そのため、セラピストの質を保つことが求められる。
高い質を確保できなければ、このシステムを悪用して性的サービスを提供するセラピストが現れる可能性もある。そのような懸念もあり、「Soothe」はセラピストの質の向上に重点的に取り組んでいる。

「Soothe」のセラピストになるためには、同社による対面面接に合格しなければならない。面接に応募できるのはCertified Massage Therapist(CMT)と呼ばれる、500時間にも及ぶトレーニングを修了した認定セラピストだけだ。「Soothe」のCEOであるメルリン・カウフマンは、このようなプロセスによってセラピストを選別することで、悪質なセラピストを排除して安全性を担保することができると話す。

また、ユーザー側もサービス登録時に電話番号、住所などの個人情報を登録する必要があるため、セラピストにとっての安全性も確保されている。


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2016年3月に約3,500万ドルを調達。さらなる規模拡大を目指す

「Soothe」はサービスの提供範囲を急速に拡大している。2015年2月の時点では、「Soothe」は6都市でサービスを提供していたが、現在は25都市をカバーしており、セラピストの人数は3,000人を超える。昨年9月には同じくオンデマンド型のマッサージを提供する「Unwind Me(アンウインド・ミー)」を買収し規模を拡大。サンフランシスコ・エリアを中心にサービスを強化することに成功した。

「Soothe」は2016年3月に3,500万ドル(約38億円)を調達し、これまで合計で約4,700万ドルの資金調達を達成した。さらなる規模拡大のための足掛かりを得た「Soothe」は、この資金をもとに2017年までに合計42都市でのサービス展開を目指す。

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左が創業者のメルリン・カウフマン

IBISの「World’s Health & Wellness Spas market research report」における調査では、米国のマッサージ市場は年間160億ドルの巨大な市場であり、米国国内には約3万5000人のセラピストがいるとされている。「Soothe」にはまだまだ拡大の余地がありそうだ。

Soothe(スーズ)
https://www.soothe.com/

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