アメリカのサンフランシスコ発のスタートアップ「Oak Labs」が提供するインタラクティブな試着室「Oak Fitting Room(オーク フィッティングルーム)」が、Wing Venture Capitalから410万ドル(約4億9千万円)を2015年11月に調達しました。
そしてこの試着室は、ニューヨークにある「Polo Ralph Lauren(ポロラルフローレン)」の旗艦店にパイロット版として導入されました。
一体どんな試着室なんでしょうか?
タッチパネル式ミラーの操作でスマートに試着
リアル店舗で洋服を買うメリットといえば、実際に洋服を試着して、自分に似合うか確かめられるという点ですよね。
しかし、まだ服が着れていない段階で店員さんに声をかけられて焦ってしまったり、サイズが合わないけどなかなか店員さんが来てくれなかったり、何かと億劫に感じることもあります。
そんな試着をもっとスマートにしたいという想いで生まれたのが、「Oak Fitting Room」です。
「Oak Fitting Room」の特徴は、ミラーがタッチパネルになっていること。
ミラーを操作することで、スタッフを呼んだり、商品について情報を得たりすることができるのです。
別サイズ、別カラーのアイテムを持ってきてもらえる
試着中に別のサイズや色を試してみたいとき、店員さんが来るまで待ったり、着替え直して自分で取りに行くのはとても面倒。
「Oak Fitting Room」では、ミラーを操作することで、その服の別のサイズやカラーを指定でき、スタッフに試着室まで持ってきてもらえます。
洋服にRFIDタグというICチップを利用したタグがつけられており、試着室に洋服を持ち込むとその情報を取得し、その洋服のサイズとカラーの一覧がミラー上に現れるのです。
ユーザーが持ってきてほしいカラーとサイズを指定すると、スタッフの持っているタブレット上のアプリにその情報が届き、スタッフが服を試着室まで持って行く、という仕組みです。
さらに、その服に合わせるオススメ商品を紹介するリコメンデーション機能もあり、コーディネート写真をミラー上で見ることもできます。
部屋の照明や使用言語を変更できる
洋服は、その時の部屋の雰囲気によっても印象が変わります。とくに、照明の色や明るさはとても重要ですよね。
「Oak Fitting Room」では、暗めの照明、クラブ風、水族館など、さまざまなシーンをイメージした照明が用意されており、目的に合わせて照明の色を変えることができます。
デートやパーティーの服など、外せない服を買うときなどに重宝しそうですね。
さらにもうひとつ重要な機能として、パネル上に表示される言語も変更できます。
現在は英語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、日本語、中国語に対応しているようです。
試着した服の情報をスマホに送信できる
洋服を試着したけど、本当に買うか一度じっくり考えたい・・・!というときは、試着した服の情報をスマホや携帯電話にテキストメッセージで送ることができます。
こちらも、ミラー上で自分の電話番号を入力するだけで大丈夫。
いちいちサイズや型番をメモする必要がないのが嬉しいですね。
オンラインショップのアドレスも送られるので、あとからネットで買うこともできるようです。
スマートな試着室という言葉を聞いて、最初は洋服の写真などを使って自分に着せ替えができるようなサービスを想像したのですが、もっとリアル店舗寄りのサービスでしたね。
お店によっては、試着室にスタッフさんを呼ぶ用のブザーがあるところもありますが、やはり基本的にはスタッフさんが来るのを待つというパターンが多かったので、こんな試着室があると快適だなぁと思いました。
パネル操作の言語には日本語も選べるので、ぜひ日本のファッションブランドでも導入されてほしいですね!
Oak Fitting Room(オーク フィッティングルーム)
http://www.oaklabs.is/