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生産者と消費者を直接つなげるファーマーズマーケット「Barn2Door」

食の安全を意識する消費者が増える中、スーパーで売られる食料品でも生産者や農場の名前が表記されるものが増えてきました。作り手が分かるとやはり安心が増しますし、その食料品に対するありがたみも感じられますよね。
今回は、農家・畜産家などを営む人から直接食料品を買える、アメリカのマーケットプレイス「Barn2Door(バーンツードアー)」を紹介したいと思います。
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生産者と消費者が直接繋がるファーマーズマーケット

「Barn2Door」は、2015年3月にアメリカのシアトルでスタートした、生産者と消費者が直接繋がるマーケットプレイス。
クリーンで持続可能な食料品をもっとシンプルで簡単に売買できるようにしたい、という思いで立ち上げられました。
ハンドメイド雑貨を直接売買できる「Etsy」の食料品版と言うと分かりやすいかもしれません。
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野菜や果物、お肉や水産物などの食料品を生産する人が個人で自分の商品を出品し、消費者は生産者から直接商品を買うことができます。
登録料や出品料は無料で、商品が購入されたときのみ商品代金の15〜20%が徴収される仕組みになっています。
生産者と消費者はテキストメッセージやEメールなどで直接連絡を取れ、商品に関して質問したり、配送をどうするか相談したりできます。
商品を届ける際は、生産者の農場などにピックアップに来てもらう、どこか近くの場所で待ち合わせて渡す、自宅まで配送するという3つの手段から選べます。
食料品なので鮮度がどうしても気になりますが、ピックアップや待ち合わせでの引き渡しなら早めに商品を手に入れることができるので安心ですね。

オーガニックな生産方法に基づいた食料品のみ販売可能

「Barn2Door」では誰でも出品できますが、出品する食料品には明確な規定が設けられており、どの食料品にも共通する基本的な指針として、オーガニックな生産方法を用いることが求められています。
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売り手は商品を登録する際に、餌のブランドや、栄養補助剤、土壌の改良について入力しなければならず、化学肥料や殺虫剤、殺菌剤、除草剤などの化学物質を使用した食料品を出品するのは禁止されています。
また、遺伝子組み換えの農産物や、遺伝子組み換えの餌を与えられた動物の肉も出品不可です。
この他にも、各食料品ごとに細かい基準が設けられ、それをクリアした食料品だけが出品できるようになっています。

実際に販売しているものを紹介します

「Barn2Door」を利用するには、まずはアメリカの郵便番号を入力しなければならず、基本的にはアメリカ国内のサービスとなっております。
試しにカリフォルニア州の郵便番号とニューヨークの郵便番号を入れてみましたが、現在はまだ商品数は少なく、配送で届く商品ばかりで農場でピックアップできる商品は見当たりませんでした。本格的な運用はまだまだこれからのようです。
今検索している場所から何マイル以内の農場に限定する、という絞り込みもできるようでした。
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実際の販売ページは、大きな写真で商品が一目でわかるようになっています。
現時点では、メープルシロップやコーヒー、ツナ缶、レモン、ドライアップルなど、日持ちのするものが多かったです。
こちらはオーガニックザクロの商品ページです。3つで24.99ドルと少しお高めな値段ですが、送料は含まれてるとのこと。
ページ下部には生産者のプロフィールが載っており、生産方法のこだわりなどが書いてありました。
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「Barn2Door」、いかがだったでしょうか。
食料品に関しては、まだまだスーパーや八百屋さんで買う場合が多いと思いますが、このサービスのように、買い手が自分で生産者を選べるという仕組みが広がるのは面白そうですね。
試しに商品の出品画面も見てみたのですが、シンプルで簡単に出品できそうな仕組みでした。
ただ、商品の画像は1枚しかアップできず、もう少し商品の説明に工夫できたら消費者への訴求力も上がると思うので、少しもったいなく感じました。
まだまだ商品数が少ないですが、今後ラインナップが増えて行くのが楽しみです。


Barn2Door(バーンツードアー)
https://www.barn2door.com/

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