ZOZO、似合うが見つかるリアル店舗「niaulab by ZOZO」を表参道に12月オープン

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ファッションEC「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、初の常設店となる服を売らないリアル店舗「niaulab by ZOZO」を12月16日に東京・表参道にあるエスポワール表参道ビルにオープンする。
店舗では「超パーソナルスタイリングサービス」と表現する2時間貸切のサービスを提供。予約受付は12月16日のオープン日よりLINEで開始する。

AIとプロのスタイリストの知見を掛け合わせ似合うコーデを提案

「niaulab by ZOZO」は、ZOZO初の常設型のリアル店舗として展開する「似合うが見つかる」体験型の施設。服を販売せず、プロのスタイリストによるスタイリングからヘアメイク、写真撮影などの一連のサービスを無料で提供する。

完全予約制で、1人あたり2時間以上をかけて貸切でサービスを提供するため、1日あたり4〜5名の利用を想定。年間1,000人程度の利用を見込む。


サービスの利用の流れとしては、まずはLINEで応募し、当選者は事前に悩みや好みなどのアンケートに回答、当日AIとスタイリストが似合うスタイリングを3つ提案し、その中から1着を選んでプロによるヘアメイクを行った後に写真撮影となる。最後にスタイリングのポイントや着用したアイテムが書かれたカードや写真をもらうことができる。その後、気に入った服があればZOZOTOWNで購入することも可能だ。

店舗にはZOZOTOWNで取り扱うブランドの中から700点以上を常備。季節ごとに商品を入れ替えるほか、事前アンケートの内容によってその人に合わせたアイテムの取り寄せも行う。

コーデ提案で活用する「niaulab AI」は、ZOZOが提供するファッションコーディネートアプリ「WEAR」が持つ、約1,300万件のコーディネートデータを活用した独自開発のAIで、事前アンケートの内容をもとに、好みに合いそうなコーデを3パターン提示する。店舗では、AIが算出した3パターンのコーデを見ながらプロのスタイリストがその人にあったコーデを提案していく形だ。

雑誌などで活躍するプロのスタイリストが提案、ほかにも多数のスタイリストが参加する

店舗のほかにも、「niaulab」のオープンに先かげて、YouTubeチャンネル「niaulab TV by ZOZO」を11月18日19時よりコンテンツの配信を開始し、「自分の似合うがわかる」コンテンツを提供していく。

購入前の新たな価値創造へ

2021年4月に、今後数年にわたり取り組む戦略の一つとして、「『買う』以外のトラフィックも増やす」を掲げていたZOZO。
「ファッションを『買う』ならZOZO」から、「ファッションの『こと』ならZOZO」という形で、買いたいと思う前段階からいかにZOZOTOWNを想起してもらうか、どんな付加価値の提供ができるかを模索してきた。

最近、ZOZOの経営戦略である「MORE FASHION × FASHION TECH」に「ワクワクできる『似合う』を届ける」というサブタイトルを加えており、その第一歩となるサービスとして提示するのが、今回発表された「niaulab」だ。

「ZOZOの次なる成長の礎となるサービス」という挨拶からプレゼンをはじめた澤田氏。リアル店舗の開設に至った背景として「似合うを研究していくと、まだネットの世界だけでは完結できないことがわかった」という内部要因と、コロナ禍によってリアル店舗のあり方が変わってきているという外部要因を挙げた。リアル店舗で「似合う」を提供することがZOZOの価値になるのではないかと考えたとのことだ。

ZOZO 代表取締役社長兼CEO 澤田 宏太郎氏

「niaulab」は、「名称が指す通りまだまだ研究段階」と位置付けている。店舗でパーソナルスタイリングサービスを提供することで、ネットで完結するためには何が必要かを追求し、「ZOZOTOWN」や「WEAR」で超パーソナルスタイリングサービスの導入や、技術の海外展開をしていく考えがある一方で、対面だからこそ提供できるサービスという判断に至れば、店舗を増やしていく選択肢もあるという。

ZOZOTOWN上で実施した「ファッションに関する意識調査」の結果、82%の人がファッションアイテムを購入したり着回しを考える際に「自分に似合うファッションがわからない」「ファッションがいつも無難・保守的になる」といった悩みを抱えていることがわかったという。
事前に行ったサービス体験では、「似合うって人を笑顔にする」ということを実感したという澤田氏。「niaulab」が多くの人の悩みを解消していくサービスとなっていくのか、今後の展開にも注目だ。

体験時の様子。サービス利用前のコーデ

サービス利用後のコーデ


niaulab by ZOZO
https://niaulab.com/

発表会の補足情報

発表会ではラランドのサーヤさんがサービスを体験。普段は黒を着ることが多いというサーヤさんには、カラーを取り入れたコーデをスタイリスト濱本愛弓さんが提案し、新たな一面を見せた。



AIが選出した3つのコーデ

ZOZOTOWN上で実施したアンケート「ファッションに関する意識調査」(回答者:全体70,293人、内Z世代29,156名、回答期間:2022年9月6日~9月8日)からパーソナルスタイリングサービスには高いニーズがあることがわかった。

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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