日本郵政グループの日本郵便は、ECサイトの構築から、受注・決済・出荷までを一括して引き受ける新サービスを今秋にも開始することを発表した。
ECサイト構築・受注・出荷の新システム
日本郵便の新たなソリューションは、今秋にもスタートする「ECサイト構築システム」「クラウド型BtoC受注システム」「クラウド型BtoB受注システム」「クラウド型出荷システム」と、すでに稼働中の「日本郵便WMS(在庫管理)」を組み合わせてワンストップで提供するサービス。
「クラウド型BtoB受注システム」に関しては、既存のECサイトや、楽天・Yahoo!ショッピング・Amazonなどのモールと連携することも可能だ。
4月に立ち上げた決済代行の子会社とも連携し、決済の代行も行う。クレジットカード、銀行振込、代引きなどのあらゆる決済手段に対応するとのことだ。
全国を網羅する約2万局の拠点を活用
日本郵便は145年以上にわたる郵便事業にて培った物流ノウハウと、全国を網羅する約2万局の拠点による郵便ネットワークリソースを活用し、「配送サービス」のみならず、「ターゲットアプローチ支援」や「通販マーケティング支援」「コールセンター運営」にサービスを広げてきた。
今後、通販ビジネスをトータルでサポートするための新しいシステムを構築し、日本郵便の「ワンストップ通販ソリューション」を本格始動させる。
大きく進化するのは、ECサイト構築から受注・決済、出荷までの一連の工程をサポートできるようになることだ。自社倉庫を2016年度末までに現在の約7倍の約13万平方メートルにすることも計画する。
日本郵便は東京ビッグサイトで5月14日から16日まで開催する「通販ソリューション展」にて、日本郵便が展開する「ワンストップ通販ソリューション」を展示し、新サービスの紹介を行っている。
ソリューション全体イメージ
新規顧客開拓から、コールセンター運営まで、通販事業に必要なことをトータルにサポート。
1.ターゲットアプローチ支援
エリアやターゲットのデモグラフィックによる顧客へのダイレクトアプローチの支援や、郵便局をコンタクトポイントとしたアプローチ。
2-1. 受注・決済支援
受注:郵便、電話、メール、FAX、Eコーマスなどからの注文を受け、受注データを管理
決済:クレジット、銀行振込、代引きなどあらゆる決済手段に対応し、決済を代行する
2-2. ロジスティクス支援
WMSによるワンストップ管理:日本郵便提供の倉庫にて、入荷・ピッキング・伝票出力・梱包・仕分・出荷・配達確認・在庫管理などロジスティクス全般を支援
出荷:企業が現在利用しているシステムと連動し、伝票出力・引き取り・出荷配達確認など、部分的なサポートも可能
3. 配送サービス
ゆうパック、ゆうパケット、ゆうメール、EMSなど、日本郵便のサービスにより、確実、親族に配送。エリアによっては、即日配送サービスにも対応する。
4. 通販マーケティング支援
顧客分析:利用客の購買履歴データを管理、分析し、マーケティング活用
次期販売計画立案:顧客分析データから、新規顧客開拓、既存顧客アプローチなど販売計画立案を支援
5. コールセンター運営
コールセンターの開設、運営も可能。消費者はもちろん、企業内部からの問い合わせなど、全てのプロセスで発生する問い合わせ対応やデータ管理などの事務局運営も行う。