ヤフー株式会社とブックオフコーポレーション株式会社は4月24日、資本・業務提携契約をしたことを発表した。
「BOOKOFF」のチェーン全店で買い取った商品を、「ヤフオク!」で販売する仕組みを構築するほか、ブランド品やスポーツ用品など様々なジャンルの中古品の買取を「BOOKOFF」店舗で7月より開始する。
「BOOKOFF」で買い取ったモノを「ヤフオク!」でも販売
「BOOKOFF」チェーンは、全国に約1,000店規模の実店舗を保有しており、リアルリユースの市場では日本最大級の規模だが、販売面では商圏に限界があるなど、売れ残りの課題を抱えている。
今回、販路を拡大するために「BOOKOFF」店舗で買い取った商品を「ヤフオク!」上でも販売する取り組みを始める。
まずは、「BOOKOFF」店舗にある中古本の販売を「ヤフオク!」上で展開する。現在「ヤフオク!」では約200万冊の中古本の取り扱いがあるが、これを2016年度までに5倍となる1,000万冊とし、日本最大級の品揃えを目指す。
将来的には様々なジャンルの商品を「ヤフオク!」上で展開する予定。
「BOOKOFF」店舗で総合買取受付窓口を設置
ネットリユース市場で日本最大級の規模を誇る「ヤフオク!」には、インターネットへの出品作業、落札後の梱包・発送などを非常に手間だと感じる人がまだまだ多いという課題がある。
今年7月から「BOOKOFF」店舗内に「総合買取受付窓口」を設置することで、そんなユーザーにも売りやすい場を提供し、利便性の向上を目指す。
これまで「BOOKOFF」では、店舗で販売している中古本・CD・ゲームソフト・携帯電話等の買取のみを行っていたが、今後はホビー・アパレル・ブランド品・雑貨など買取品のラインナップを拡大する計画。買取した商品は「ヤフオク!」に出品する。
これにあわせ、携帯電話の買取を強化。現在「BOOKOFF」チェーン全体で、年間約15万台の携帯電話の買取を行っているが、常時100万台の買取を目指し、「ヤフオク!」での販売を進める。
日本最大級のリユースセンターを開設予定
今回の取り組みを実現するためには、大量のリユース商品を「ヤフオク!」に出品するための物流施設が必要になる。
ヤフーとブックオフで、2015年度中を目処に、日本最大級となるリユースセンターを開設する予定。
「BOOKOFF」店舗で買い取り、「ヤフオク!」で販売する商品の一部をリユースセンターに集約することで、リアルから「ヤフオク!」を通じてリユースできる仕組みを長期安定的に支える。
将来的にはフルフィルメントサービスやリユース市場のBtoBマーケットプレイスとしての活用など、日本の中古市場の新たな可能性を模索する。
ブックオフは、ヤフーを割当先とする21億7,620万円の第三者割当増資を行い、77億円の新株予約権付き社債も割り当てる。新株予約権を全て権利行使した後のヤフーの所有議決権割合43.22%となる予定。
リアルリユースとネットリユースで、それぞれ最大の規模を持つ両社がタッグを組むことで、お互いの強みや弱みを補完しあう関係を構築することになる。リユース市場のさらなる活性化につながる大きな動きになりそうだ。