クラシコムが運営するECメディア「北欧、暮らしの道具店」スマホアプリのダウンロード数が300万件を突破した。EC売上におけるスマホアプリ経由の割合も年々増加し、2023年5月時点で65%に達した。
スマホアプリ提供開始から3年で年間売上は倍増
「北欧、暮らしの道具店」は、クラシコムが2007年9月から北欧を中心とした様々な国の雑貨を販売しながらコンテンツを展開するECメディア。スマホアプリに関しては、10年以上をかけて蓄積した記事・動画・ラジオなどの様々なコンテンツとショッピングをシームレスに楽しめるプラットフォームを目指して提供を開始。2019年11月にiOSアプリ、2020年4月にはAndroid版の提供をリリースしており、3年半ほどで300万ダウンロードを達成した。
スマホアプリは売上げに大きく貢献しており、アプリリリース前の2019年7月期の売上27.4億円に対し、2021年7月期には1.7倍増の45.3億円、2022年7月期には51億円へと売上が増加している。EC購入比率もスマホアプリがウェブサイトを上回り、65%がスマホアプリ経由となった。ダウンロード数が増加するにすれ、その割合は高まっており、アクティブユーザーが積み上がっている様子がうかがえる。
2023年2月には、同社で初めてのマーケティングチームを設立し、主にスマホアプリ関連の数値分析や広告出稿を行うようになった。3名の専任スタッフが所属し、ダウンロード後のユーザー体験や主要アクション率などの効果分析と検証を進めている。これにより、ダウンロードの促進とスマホアプリのさらなる売上貢献が期待されている。
さらに、2023年4月14日に放送されたテレビ東京系列「カンブリア宮殿」でクラシコムが取り上げられたことで、ダウンロード数を大幅に増加させた。放送中の1時間で8,600件以上のダウンロードがあり、放送後も見逃し配信やYouTube(下記の短縮版を無料公開)での再生により影響が持続した。結果、同月のダウンロード数は過去最高の12万件を記録した。また、放送直後にダウンロードしたユーザーの初回購入転換率は通常の2倍だったという。
テレビ放送の効果はスマホアプリだけでなく、InstagramやYouTubeチャンネルなどのフォロワーも増加。同社はこれらを日常的に接触頻度が上がる“エンゲージメントチャネル”として重視しており、テレビなどでの認知からフォロワー獲得につなげていくことで、中長期的な事業成長を支える資産になっていくと考えている。