ビザ・ワールドワイド・ジャパンは、日本における「Visaのタッチ決済」対応カードの発行枚数が2023年3月末で1億枚を超えたことを発表した。
「Visaのタッチ決済」は、コンビニやスーパーなどのタッチ決済対応レジで、リーダーに非接触対応のVisaカードをタッチすることでスピーディーに支払いを完了させることができる決済サービス。サインや暗証番号も不要なため、決済時間を2分の1に短縮できるという。
「Visaのタッチ決済」の対応カードを日本で発行を開始したのが2013年5月で、それから10年目のタイミングで1億枚を達成するに至った。特に、1,000万枚を達成したのが2019年6月末であることから、3年9ヵ月の間に急激に発行枚数が増加したことになる。
その背景にはコロナ禍のニーズの高まりがある、「カード決済時のやり取りを避けたい」という意識が強まり、タッチだけでスピーディーに決済を済ませられるタッチ決済へのニーズが高まった。
コンビニでの取引は2年間で約10倍に増え、2023年3月時点では2件に1件がVISAのタッチ決済で行われているという。ドラッグストアでは12倍、スーパーでは5倍とこちらも増加している。
VISAのタッチ決済の利用は、2021年3月末時点では日常利用(コンビニ、ドラッグストア、スーパー)が多く、全体の86%を占めていたが、2023年3月末時点では、日常利用の割合が69%まで低下し、利用の幅が広がっているとのこと。対応店舗も様々な業種に広がっていることがうかがえる。
公共交通機関でのVisaのタッチ決済の導入も拡大しており、2021年3月末の11道府県8プロジェクトから2023年4月末には26都道府県42プロジェクトへと増加している。
交通機関においては、交通系ICカードを持たないインバウンド利用客にとっての利便性を高める効果があり、国内でもさらに広がることが予想される。
全世界では、すでにVisaの対面取引の57%がタッチ決済で行われており、650以上の公共交通機関で導入されている。2027年までにタッチ決済対応カードは全世界で48%増加すると予想されており、今後も世界中での拡がりが予想されている。