イオンネクストは、2019年より準備を進めてきた次世代ネットスーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」を新たに立ち上げ、2023年夏にサービスを開始することを発表した。
最新のAIとロボットを活用した大型の物流拠点を設け、イオングループの実店舗が少ない首都圏、特に東京23区全域をカバーするサービスとして展開する。
5万点の商品を取り扱う巨大な物流拠点から自社配送
2019年11月に、イギリスでネットスーパーを展開するOcado社と提携し、新たなネットスーパーを展開するために設立されたイオンネクスト。3年余りの準備期間を経て、いよいよ2023年夏にサービスを開始する。
「Green Beans」は、新鮮な食料品や日用品など豊富な品揃えの商品を、朝7時から夜23時までの1時間単位の配送枠で注文できるネットスーパー。まずは東京、千葉、神奈川の一部地域を対象にサービスを提供し、東京23区に関しては1年を目処に全域をカバーする計画だ。
「買い物を変える。毎日を変える」をブランドコンセプトに、共働きや子育て世代をはじめとした、毎日を忙しく過ごす人々にとって利便性の高いサービスを提供することを目指す。最低購入金額は4,000円で、配送料は330円〜550円かかる。
特徴的なサービスとしてまず挙げられるのが、スマートカート機能。過去の購買履歴に基づいて購入する商品を予測し、ワンクリックで自動でカートに入れてくれるというもの。商品がカートに入った状態から買い物をスタートするという新しい提案で、買い物を重ねるほどパーソナライズが進む。提案が完璧であれば、わずか15秒で買い物を済ませることもできるという。他にも商品のレコメンドはもちろん、レシピから食材をカートに入れる機能など、買い物を楽にしてくれる機能を提供する。
品揃えの面では、一般的なスーパーの倍以上となる5万点の商品を開業から1年を目処に揃える計画だ。注目なのは「自分の目で選べない、鮮度が心配、日持ちしない」といった悩みを解消するため、配達から1週間鮮度(形状・色が優れた状態)を保つことを約束する「1週間鮮度保証(鮮度+)や、まとめ買いニーズに対応した「大容量商品」の品揃えを充実させている点。他にも産地や収穫期、漁期にこだわったご当地品やオーガニック・ビーガンなどのこだわりを持つ商品、ミールキットも拡充する。冷凍食品に関しても約2,000品目と国内最大級の品揃えとなっている。
注文した商品は、千葉県千葉市に建設した誉田CFC(顧客フルフィルメントセンター)より顧客の元に直接届けられる。ラストワンマイルを担う新会社イオンネクストデリバリーも立ち上げ、教育を受けた専任の自社スタッフが商品の受け渡しまで行う。唯一となる対面でのタッチポイントにこだわり、顧客体験の向上を目指す。

誉田CFC(イオンネクスト提供)
また、誉田CFCは建築面積が27,500平方メートルと巨大な物流施設で、一般的なスーパーマーケットの50店舗近く出店するのと同等の顧客接点を生み出せるという。ロボットにより、6分で50点以上のピッキングを完了させることができ、これは店舗でのピッキングの10倍の効率に相当するという。在庫管理に関してもAIを活用することで、非常に低い欠品率を実現していく。
当面イオンネットスーパーとは並走
店舗から商品を届ける既存の「イオンネットスーパー」とは、当面サービスを並走させる方針だ。そもそも東京23区にはネットスーパーに対応したイオンの店舗が少なく、現状ほとんどカバーができていないという認識だという。今後エリアが重なって来た時に顧客の購買行動を見ながらサービスのあり方を判断していくとしている。

左からイオンネクスト取締役副社長 太田正道氏、イオンネクスト 代表取締役社長 バラット・ルパーニ氏、イオン 代表執行役社長 吉田昭夫氏、イオンネクストデリバリー 代表取締役社長 野澤知広氏
現在は事前登録を受け付けており、もれなく3,000円オフクーポンを提供している。
Green Beans(グリーンビーンズ)
https://service.greenbeans.com/pre/