マクアケとショップチャンネルが協業 ー 相互に新たな商品を世に送り出す仕組みを構築

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アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」を運営するマクアケとテレビ通販専門チャンネル「ショップチャンネル」を運営するジュピターショップチャンネルは協業することを3月10日発表した。
マクアケ発の商品をショップチャンネルの番組内で紹介するほか、ショップチャンネルの取引先メーカーやブランドがMakuakeに挑戦することをサポートしていく。

テレビとネット。主戦場の異なる両社の協業

ジュピターショップチャンネルが展開する「ショップチャンネル」は、24時間放送のテレビショッピング専門チャンネル。そのうち20時間は生放送で台本は用意せず、商品の売れ行き状況や問い合わせに応じて臨機応変に進行するのが特徴。
商品は7つの選定基準に基づきバイヤーが厳選。商品選定から商品到着後の問い合わせ対応まで、自社で一貫して行っている。1週間にテレビで紹介するアイテム数は約500個で、1日あたりの売上高は平均で約4.3億円(2021年実績)。

今回の協業では、過去に「Makuake」でプロジェクトを実施し、現在一般販売されている商品をショップチャンネルの1時間番組で紹介する「Makuake Selection」を展開。特設ページも設け商品を紹介する。
また、ショップチャンネルの既存の取引先がMakuakeで新商品のプロジェクトに挑戦することをサポートする「#ショップチャンネル 」も展開。Makukake内で「#ショップチャンネル 」と検索すると該当プロジェクトが表示されるようにするほか、ショップチャンネルの放送やWebサイトでも集客をサポートする。

「Makuake Selection」は3月24日からショップチャンネルのWebサイトで販売を開始し、初回の放送は4月15日11時〜12時、23時〜24時を予定している。2回目は7月を予定しており、その後は4半期に1回程度のペースで展開する計画。
初回で紹介されるのは、創業80年以上の歴史を持ち国内トップのブラシメーカーであるコーワが”機能性”と”デザイン性”を追求した家庭用ほうき「ONE STROKE」と、元アスリートが自らの睡眠環境に合ったベストな枕を求め辿り着いたセミパーソナライズ枕「BAKUNE MAKURA」が紹介される。

「#ショップチャンネル 」は、4月14日に1つ目のプロジェクトとして、アテックス社の新商品であるシートクッション型電位治療器「アテックスルルド暖クッション」を展開する。7月にも丸光産業の「エアーパッドサポーター(仮)」のプロジェクト開始が予定されている。

ジュピターショップチャンネルの駒井氏は、選定基準に関して「Makuakeで好評なカテゴリであり、ストーリーがしっかりとあり自信を持って送り出せる商品。会社のスタイルとして、新しいことにアグレッシブに取り組んでいけることを重視した」としている。

ジュピターショップチャンネル マーチャンダイジング本部 マーチャンダイジング3部 駒井伸彦氏

ジュピターショップチャンネルの宮内氏は今回の協業にあたり、「『良質な商品を発掘し、期間限定・特別価格で提供。そして、商品開発の想い・ストーリーを丁寧に伝え、お客様に共感を頂くことで成立する』というビジネスモデルの共通性があり、両者ともにストーリーを大事にしていることがポイントだ。親和性のあるパートナーゆえに強い相乗効果が発揮できる」とコメントしている。

Makuakeでは、プロジェクトページで必ずストーリーと共に商品紹介がされており、そのストーリーに共感した訪問者がプロジェクトを支援する形となっている。ショップチャンネルでもストーリーと共に商品を紹介することを大切にしており、その共通項が今回の協業の実現に強く影響した。

ジュピターショップチャンネル 執行役員 営業統括本部長 兼 販売企画本部長 宮内正史氏

そして、今回の協業は双方向になっているのもポイントだ。Makuake発の商品をショップチャンネルで紹介するだけでなく、ショップチャンネルの取引先から生まれた新商品もMakuakeに送り込む。
「ショップチャンネルでは、基本的に他で買えない、ここでしか買えない商品であることを大原則にしている。その為、ショップチャンネル向けに開発された商品がたくさんあるが、オンエアで紹介できていない商品がいくつもある。いきなり量産する判断は難しいが、Makuakeで挑戦するという新たな道ができたのではないかと考えている」(宮内氏)

マクアケの坊垣氏は「今回の協業では、両社の特性の違いからチャレンジする事業者、ユーザー層の違いがある中で、これまでMakuakeで挑戦することを想起していなかった事業者のきっかけになったり、Makuakeのプロジェクト実行者が一般販売に繋げていくステップになっていくと考えている。私たちは1次流通の手前の市場である0次流通としてチャレンジできる場を提供しているが、世の中に広がっていき、残るべきものが残っていく世界の実現を目指しており、今後も1次流通に進むためのメニューを拡充していく」

マクアケ 共同創業者/取締役 坊垣佳奈氏

メインのチャネルがテレビとネットという違いがある中で、「まだ世の中には流通していない、新しい商品をストーリーと共に丁寧に伝える」という思想の面での共通点を双方で共感し実現した協業。今回の取り組みが化学反応を起こし、これまでにない新しい商品の誕生が期待できそうだ。

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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