クラウド会計ソフトのfreeeが東京・蔵前に「透明書店」をオープン ー 自らスモールビジネスを経営しその過程を公開する実践の場に

NEWSSHOPPING

クラウド会計ソフト「freee」を展開するfreee株式会社は、新たに書店経営を開始することを発表した。東京都・蔵前に「透明書店」を4月下旬を目処に出店予定。経営は完全子会社として設立する透明書店株式会社が行う。
新会社の共同創業者には、freeeでブランドマネージャーを務める岡田悠氏と、freeeでブランドプロデューサーを務める岩見俊介氏が就く。

「透明書店」は、店舗経営などのスモールビジネスに関わる人、これからスモールビジネスをはじめたい人(副業・社内企業を含む)を主なターゲットとする書店。
スモールビジネスに関わる人がインスピレーションを得られるような本を、フィクションや漫画、絵本など、ジャンルを問わず取り揃える予定で、テーマとしては「経営~働き方」「スモールビジネスの業界に特化したもの」「バックオフィスにまつわるもの」など、freeeを利用する顧客と親和性の高い書籍が並べられる。
店頭の3分の1は小さな出版社や個人製作の本を取り扱う予定だという。

「透明書店」の由来は、月々の売上などの経営状況から、従業員数や経費、棚の変更といった運営の様子など、すべて包み隠さずnoteで公開していく「透明」な経営を行っていく書店にすることからきている。
freee自らがスモールビジネスを経営し、社員が実際にバックオフィス業務を経験することで、スモールビジネスの実情とそれに取り組むユーザーの理解、そこで得た体験を自社サービスに活用していく狙いがある。

また、テクノロジーの実験場としても活用していく。freeeのサービスを利用するほか、未発表のfreeeサービスやChatGPTなどのAI技術も活用し、デジタル化の余地が大きい書店運営にどのような変化を生み出すことができるのかを実践し、その様子を公開していく。

蔵前は、カフェや雑貨屋、飲食店など、個性的なスモールビジネスが増えている街であり、freeeグループとの親和性が高いところから選んだ。限られた開業資金の中で見合う家賃・そして希望の物件を探すのに苦労し、創業者の岩見氏は一次検討で1,000件以上の物件に目を通したという。

左からfreee ブランドマネージャー 岡田悠氏、freee ブランドプロデューサー 岩見俊介氏

上場企業となり1,000人以上のスタッフが務める企業に成長したfreeeが、あえて子会社で書店を運営することでスモールビジネスに身を置く環境を作り出し、実践していく場とする試み。freeeと顧客を繋ぐ接点となる場にもなっていきそうだ。

早速1つ目のnoteが公開されている。


会計ソフトの会社「freee」が、東京・蔵前で小さな本屋をはじめます。
https://note.freee.co.jp/n/ndc21b1fc874a

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

You may also like

Comments are closed.