ローソンの連結子会社である株式会社成城石井は9月9日、東京証券取引所に上場申請したことを発表した。
現時点で市場区分は不明だが、審査が滞りなく進めば来年の前半にも上場することが考えられる。
成城石井は、「世界の食品を世界の街角の価格で。」をスローガンとし、関東を中心に全国で200店舗ほどの高品質スーパーを展開している。1927年に東京都世田谷区成城で食品店としてスタートし、今年で創業95年を迎えた。
「おいしさ」「こだわり」「安心・安全」の食品を求めて国内外をバイヤーが飛び回り発掘するほか、同社が考える水準に達する商品がなければ自社で開発するなど、厳選した品揃えが特徴となる。
参考:“ターゲット”のない成城石井は、なぜ多くの人に支持されるのか? おいしさが生む顧客体験(XD:クロスディー)
品質にこだわった自家製商品には定評があり、成城石井全体の売り上げの20%を占めるまでになっている。2022年7月には分散していた製造工程を集約するべく新たなセントラルキッチンを操業しており、生産・開発能力の向上を図っている。製造能力は現在の200店舗から約400店舗分へと向上しているという。
ローソンは、2014年10月に総額約364億円で成城石井の全株式を取得しており、当時48億円だった成城石井の営業利益は2021年度に112億円へと成長している。
ローソンの2022年2月期の決算説明会では事業戦略に関する質問に対して「成城石井については、更に成長させるべく、例えばIPOで資金を調達し業界再編を図ることや海外展開やEC事業の新規展開をするなど、様々な選択肢を考えています」とコメントしていた。