ヤマトグローバルロジスティクスジャパン(以下ヤマト)は、4月1日より、ネット通販事業者を対象に、日本から中国の消費者に通販商品をスムーズに届ける配送サービス「ヤマトチャイナダイレクト」を開始する。
中国郵政傘下の上海市郵政速逓物流有限公司(上海郵政EMS)と業務契約を結び、日本から中国の消費者に最短3日で商品を届ける。日本での集荷はヤマト、中国での輸入通関及び配達は上海郵政EMSが対応する。
ヤマトは中国の消費者が日本のネット通販事業者から商品を購入する場合における現状の問題点として、品目や量・金額などによって個人使用ではなく商業目的と判断され、輸入審査基準が厳しくなり、輸入許可がスムーズに下りないケースや、関税が発生する場合に関税納付のために指定郵便局に行かなければならないケース(一部地域を除く)があり、通販事業者にとっては返品率が高くなり、リピート率の低下につながっていることをあげている。
ヤマトは「ヤマトチャイナダイレクト」を開始することにより、中国への円滑な配送を実現する。
ヤマトが情報を提供しスムーズな取引を実現
個人輸入に関する関税率や輸入枠に関する情報をヤマトが通販事業者に提供することで、販売できる商品が明確になるうえ、受注時点で通関上の諸条件を満たせることから、スムーズな通信販売が実現することが可能になる。消費者にとっても安心して購入することができ、返品率低下とリピート率向上が見込まれる。
中国での輸入通関及び配達は上海郵政EMSに業務委託するため、中国全土に配達することが可能で、日本国内から上海市内で最短3日で届ける。
現地法人の設立や販売代理店との契約をせずに、中国への販路を拡大することが可能になり、関税や中国国内の送料など、輸送に関わる諸費用をヤマトが一括して決済を行うため、事務手続きの手間も削減される。
荷物の追跡も可能
中国の消費者は、購入した商品を宅配で受け取ることが可能になり、購入時に商品ごとの輸入通関可否を確認できるため、商業目的と見なされて輸入不可となるリスクが大幅に低減される。
また、送料や関税など、輸送に関わる諸費用は、商品代金とともに通販サイトで一括して支払うことが可能になり、別々に支払う手間がなくなる。
商品の配送状況は、ヤマトの国際宅急便貨物追跡システムや上海郵政 EMSの荷物検索システムにて確認することができる。
「ヤマトチャイナダイレクト」では、肉・魚・野菜・果物などの生鮮品や、冷蔵・冷凍等の温度管理が必要な商品、副作用の心配があり、薬剤師による対面説明を要する医薬品 第1種などは取扱いができない。
契約送料は、発送個数や頻度、品目、在庫場所などにより決定する。例として、500グラム以下の商品は2000円(送料約1,000円、関税約1,000円)で届ける。利用はヤマトと契約を結んだ法人に限る。
ヤマトグローバルロジスティクスジャパン
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