ネットショップ作成サービス「BASE」を展開するBASE株式会社は、購入者向けショッピングサービス「Pay ID(ペイ・アイディー)」を2021年内に開始することを発表した。
購入者向けサービスを「Pay ID」で統一
「Pay ID」は、従来から提供する購入者向けID決済サービス「PAY ID」と、ショッピングアプリ「BASE」を統合・刷新し、購入者向けショッピングサービスとして新たに展開するもの。
ショッピングアプリ「BASE」は、BASEで出店する160万ショップから商品を探せるアプリとして購入者向けに提供してきたものだが、今後は「BASE」という名称を販売者向けサービスにのみ利用する名称にするべく、今回の統合に至っている。
BASE 執行役員VP of Productの神宮司氏は、「このまま購入者に向けて『BASE』という名前を使い続けていくと、どんどん『BASE』=モールのようにみえてしまう。私たちは決してモールをやりたいわけではなく、BASEは(ショップのブランドが前面に出る)ストアフロント型のサービスであることを大切にしたい。そのために、それを崩さない形で購入者向けサービスを提供していきたいと考えた」とコメントしている。
ID決済サービスとショッピングアプリを共通の名称にすることで、「BASEのショップで初めて購入する際にPay IDで決済する」→「Pay IDアプリをダウンロードする」→「アプリ内で配送状況の確認や購入したブランドのフォローをする」という流れを自然につくり出し、ブランドと購入者の継続的な関係性をスムーズにつくるという意図もある。
つまりID決済サービスの延長線上にある付加サービスのような形でショッピングアプリが存在するようなイメージとなるだろうか。
今後の計画として2022年中には、SNSなどの様々なチャネルからショップに来訪した際に「Pay ID決済」のログインを簡単にするべく、パスワードレスな認証方式を実現する予定のほか、ショップと購入者の持続的な関係性を構築するための新たな機能の提供も予定しているとのことだ。
今回の統合により、“販売者を支援するための購入者向けサービス”という位置付けがより明確になったといえそうだ。