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メルカリ、トラックや倉庫を持たない物流の新会社「メルロジ」を設立

株式会社メルカリは、物流サービスの企画・開発・運営を目的とした株式会社メルロジを100%子会社として設立し、新たに物流事業を開始することを発表した。

トラックや倉庫を持たない物流事業を展開

メルロジは、データとをテクノロジーを活用した新たな集荷物流網を構築することを目的とした新会社。トラックや倉庫などを持たず、パートナーとの連携による物流サービスを展開する。

月間利用者数が約2,000万人(2021年9月単月)、累計出品件数は20億品(2020年12月時点)を超えるサービスとなっているメルカリ。
物流への影響も大きく、日本全体の年間宅配便取扱個数50億個のうち5%から10%がメルカリの荷物が占める状況であるほか、コンビニ発送のうち約80%がメルカリの出品物の発送になるなど、かなりのインパクトを示す状況となっている。
これまでも、2020年から対面の接客なしに商品の発送ができる「メルカリポスト」を全国約1,000ヶ所に設置するなど、パートナーと連携しながら、オフラインのタッチポイントの拡充や発送・集荷の効率化施策に取り組んできたが、メルロジではこの取り組みをさらに強化する。

対面の接客なしに商品の発送ができる「メルカリポスト」

「メルカリポスト」を全国8,000ヶ所に拡大

メルロジでは、メルカリが持つ月間利用者2,000万人の取引データをもとに、より荷量が多い場所を特定し、集荷の精度を上げることで、効率的な集荷物流網を構築。「メルカリポスト」を2024年までに全国8,000ヶ所に拡大するほか、現在全国11か所で展開する「メルカリステーション」と合わせて自社のタッチポイントとして活用することで、集荷効率の最大化を図る。

メルカリの使い方や、出品のサポート、かんたん発送ブースなどを展開する「メルカリステーション」

メルカリが展開する物流網では、すでに実証実験を開始している“売れた商品を持ち込むだけで発送が完了する梱包レス発送”の提供や、“発送前の商品のクリーニングやリペアなどの付加価値サービス”の提供を2022年春の導入に向けて計画している。
また、繰り返しリユースすることを前提とした梱包発送資材の導入の検討や、配送過程で発生する環境負荷への対応にも取り組んでいくとしており、メルカリが目指す「限られた資源が大切に使われる循環型社会の実現」への寄与も図る。
今後の中長期的な視点では、「メルカリShops」の出店者向けに、出品・梱包・発送代行を担うサービスを提供する計画のほか、メルロジの集荷物流網を開放し、他社ECの商品返品等の発送対応や、メルカリグループ以外のサービスを使ったネットショップ出店者にも、保管・発送サービスの提供を見据えているとのこと。

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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