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パナソニック、心の豊かさにフォーカスして開発されたロボット「ニコボ」を発表 ー クラウドファンディングは初日に完売

パナソニック株式会社は、同居人のような存在の“弱いロボット”「NICOBO(ニコボ)」を2月16日に発表した。同日に「Makuake」で開始したクラウドファンディングでは、用意した320体がその日のうちに完売。目標金額に設定された1,000万円も達成された。

心の豊かさにフォーカスして開発されたロボット

「ニコボ」は、なでると喜んでシッポを振ったり、たまに言葉を覚えてカタコトで話したり、時には寝言やオナラをしたりするマイペースなロボット。
従来の高機能・高性能による「便利さの追求」から一線を画し、「心の豊かさ」という価値提供を模索する社員提案のプロジェクトの中から誕生した。何か便利な機能を備えたロボットを開発するのではなく、心の豊かさに繋がるような存在となるロボットの開発といえる。

パナソニックは、「新しい幸せのカタチ」を実現するために、「どこか頼りないけれど、なんだかかわいい、ほうっておけない――。なにも役に立たないけれど、そこに居ないとなんだか寂しい――。そんな不思議なロボットを作り続けて20年」という豊橋技術科学大学の岡田美智男研究室(ICD-LAB)が提唱している“弱いロボット”に着目し、構想段階から共同研究を行ってきた。
「ニコボ」は自分で移動することはできず、初めは自分の感情を表現する言葉「モコ語」しか話さないが、少しずつ言葉を発し始めたり、一緒に過ごしていると「あのね、えーとね」など、幼児のような舌足らずな話し方で、話すようになっていくという。
以下の動画ではコミュニケーションをする様子が確認できる。カメラを搭載しているため人の顔を認識できるほか、複数のマイクで音がする方向や人が話した言葉を認識できるとのこと。バッテリー駆動で、1回の充電で約2〜3時間動く。

クラウドファンディングでは特別価格である39,800円で販売。「ニコボ」を使い続けるには月額980円の利用料がかかり、これは「NICOBOの主要機能全般」「スマートフォンアプリの機能全般」「NICOBO本体のソフトウェアアップデート」といったサービス利用料となっている。
好評を得たクラウドファンディングの結果は、いまの時代、便利さだけでなく、癒しとなってくれる要素が求められており、その大事さをあらわしているのかもしれない。


「NICOBO」クラウドファンディングのプロジェクトページ
https://www.makuake.com/project/nicobo/

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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