楽天と米小売大手のウォルマートは、両社の強みを活かしたユーザーへのリーチ拡大およびサービス向上を目的に日本と米国において戦略的提携することを発表した。
具体的には、ネットスーパー事業「楽天西友ネットスーパー」を共同運営するほか、米国にて電子書籍サービス「楽天Kobo」をウォルマートを通じて展開する。
新会社を設立し「楽天西友ネットスーパー」を共同運営
楽天とウォルマートの日本子会社である西友は、日本におけるネットスーパー事業を協働運営することを目的に新会社を設立し、2018年度第3四半期(7月〜9月)に「楽天西友ネットスーパー」の提供を開始する。
西友は2013年6月より、DeNAと共同でネットスーパー事業として「SEIYU ドットコム」を運営、一方の楽天もネットスーパー事業として「楽天マート」を2012年7月から展開しているが、これらはそれぞれサービスを終了し、「楽天西友ネットスーパー」に統合する。
「SEIYU ドットコム」では、店舗から配送する店舗型と倉庫から配送するセンター型の両方でサービスを提供してきたが、楽天の提供する「楽天モール」は実店舗を持たないセンター型での運営となっていた。
楽天の三木谷氏は、西友と協同運営することで「店舗型とセンター型の両方に対応できることが大きい」とコメントしている。
西友の倉庫に関しても、現在生鮮食品などに対応できない施設であるため、2018年内に生鮮食品に対応したネットスーパー専用配送センターを新設する計画で、配送件数を大幅に拡大させる予定だ。
「楽天西友ネットスーパー」では、これまでのお得な品揃えに加え、時短ニーズに対応するためのミールキットや半調理品、カット野菜などを取り扱うほか、楽天市場の人気商品に関しても新たに販売する。
もう一つの提携施策として、量販店としてウォルマートが「楽天Kobo」を独占販売を行うことを発表した。5月から「Walmart.com」で取り扱いを開始するほか、8月からは実店舗でも取り扱う。