楽天は9月19日、マットレスや寝具を販売する寝具メーカー「エアウィーヴ」の第三者割当増資を引き受け、約12億円を出資したことを発表した。
エアウィーヴが金融機関以外から調達するのは初めてで、今回の調達によりIPOを視野に入れた体制強化を図る。
データ活用を推進する寝具メーカー
エアウィーヴは、マットレスパッドや枕をはじめとした商品を扱う寝具メーカーで、2004年11月に創業して10年あまりで、売上高100億円を超える規模まで成長している。。2016年には睡眠の状態を計測するスマートフォンアプリ「airweave sleep analysis」の提供を開始しており、データを用いて睡眠の改善方法の提案を行うなど、データを用いた睡眠の質の向上にも取り組んでいる。
エアウィーヴ代表取締役会長兼社長の高岡氏は、今回の調達にあたり「『睡眠負債』という言葉を頻繁に目にするなど睡眠に対する世の関心が高まっている中、エアウィーヴは様々な異業種企業から睡眠に関するコラボレーションのご提案を受けており、これらを通して、事業機会が拡大すると考えております。これらのコラボレーションの実現には先進のIT技術が必要です。今回の出資を通じた強力なバックアップで、エアウィーヴの目指す“Sleep Technology”をベースとした『睡眠のトータルソリューションカンパニー』への進化を加速できると期待しております」とコメントしている。
今回調達した資金は、新規事業開発およびR&D、海外事業の強化、財務体質の改善、システム導入や人材確保による内部管理体制強化に活用する予定。新規事業開発およびR&Dの面では、より精度の高い睡眠計測・より質の高い睡眠環境を提供するためのIoT開発投資やビックデータの解析などに充てていくとしている。
今回の出資に合わせ、投資事業を行う楽天キャピタルを統括する高澤廣志がエアウィーヴの社外取締役として就任している。