ブランドバッグが借り放題になるファッションレンタルサービス「Laxus(ラクサス)」を提供するラクサス・テクノロジーズは、個人間のバッグのレンタルを仲介するCtoCバッグシェアサービス「ラクサス エックス」を1月16日に開始した。
また、三井住友海上キャピタル、SMBCベンチャーキャピタルなどから、総額14億円を調達することを明らかにした。
ブランドバッグが月額6,800円で借り放題となるサービスを展開
「ラクサス」は、ブランドバッグを月額6,800円の定額料金で何度でも借り換えることができるサービス。ルイ・ヴィトン、シャネルなどをはじめとした1万2,000点を超えるバッグを扱っており、好きなバッグを選んでレンタルすることができる。借り換える際の往復送料もかからない。
「高すぎて買えない。」バッグをレンタルできるサービスとして、20~50代の女性を中心とした利用者を獲得しており、アプリのダウンロード数は20万件強、有料会員数は1万人を超えている。課金ユーザーの継続率は91.6%で、3ヶ月以上利用したユーザーに関しては、ほとんど退会がないという。
個人の使っていないブランドバッグを有効活用
新たに開始した「ラクサス エックス」は、ラクサスが個人から使っていないブランドバッグを預かり、「ラクサス」ユーザーに貸し出すサービス。預けたバッグが実際に借りられると毎月2,000円の副収入が得られる。
さらに、「ラクサス エックス」でバッグを預けるメリットとして、最適な環境で保管し、無料でお手入れしてもらえる点がある。最適な温度・湿度で徹底管理されるため、「カビが生えた」「日焼けした」「型崩れした」などの心配が不要になるだけでなく、プロの専属スタッフにより、ユーザーのバッグをフルクリーニング&フルメンテナンスしてもらえ、必要に応じて無料で修理も行ってもらえる。
預けることができるのはブランドバッグで、取り扱いができないブランドやあまりに状態が悪いバッグは返却される。希望に応じて、状態の悪いバッグを買い取るサービスも提供するようだ。
高いお金を出して買ったブランドバッグも、しっかりと保管しておかないと使い物にならないものになってしまう恐れがある。「ラクサス エックス」に預けておけば、しっかり保管してもらいながら、副収入を得られる可能性もあるということで、ユーザーにとってはメリットの大きいサービスとなりそうだ。
新たに総額約14億円を調達
ラクサス・テクノロジーズは、既存株主であるWiLのほか、三井住友海上キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、日本アジア投資、三菱UFJキャピタル、オプティマ・ベンチャーズ、個人投資家3名から総額7億円を調達したことを発表した。近日中に追加で7億円を調達し、総額14億円となる予定。これにより、これまでの調達額は22億円となる。
調達した資金は、AI、IoT、ロボット開発などのテクノロジー分野に投資する予定。AIでは、「ラクサス」ユーザー個人に最適化した商品提案を行うなどの顧客満足度を向上させるための仕組みを展開するほか、IoTでは現状RFIDで管理する商品を遠距離で位置を把握できる仕組みの開発、ロボット開発では、商品発送を自動化するためのロボットの導入を予定している。ロボットは現時点では「人間が運んだほうが早い」という状況のようだが、年内には導入する予定だ。
また、グローバル戦略についても発表した。「ラクサス」はすでに世界の38の都市でアプリをローンチしており、事前登録のユーザー数が黒字の水準に達した国から順次サービスを開始する計画。今年はマンハッタン、パリ、ロンドン、シンガポール、台北、ソウルでサービスを開始する予定とのことだ。
まずは各国で3万人のユーザーを獲得していく計画で、その後10倍にしていく考えだ。
「ラクサス エックス」の仕組みがうまく機能すれば、一気に在庫数が増加し、サービス規模の拡大が期待される。今年1年は同社にとって重要な1年となりそうだ。