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ボタンを押すだけで注文完了「Amazon Dash Button」が日本で販売開始 ー 家電が自動発注するサービスも間も無く

Amazon.co.jpは、押すだけで特定の商品の注文が完了する物理ボタン「Amazon Dash Button」の提供を開始した。プライム会員限定のサービスとして提供する。
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「Dash Button」は、自宅のあらゆる場所にAmazonへの注文ボタンが設置できる小型デバイス。洗剤やシャンプー、シリアル、おむつ、ペットフードなどの日用品と紐づけられるボタンがAmazonで販売されており、ボタンを押すだけであらかじめ設定した商品が自動で注文されるサービスだ。開始時は42ブランドを揃えた。
1つあたり500円での販売となるが、「Dash Button」での初回注文時に500円分割引となるので、実質無料で入手することができる。
利用するためにはWi-Fi環境が必要で、接続設定はAmazonのアプリで行う。ボタンを押した際に注文する商品の選択もアプリで行うことができ、ブランドごとに複数の商品から選択できる。例えば「レノア」の場合は38商品から選ぶことが可能で、送料は無料だ。

注文したいタイミングでボタンを押すだけ

実際に利用する際は、日用品をストックしている付近にボタンを設置しておき、在庫がなくなりそうな時にボタンを押すだけ。Wi-Fiによる通信が発生し自動で注文が完了する。(参考:アメリカでの体験レポート
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ボタンを押すとそのまま注文が確定となるので、その際にスマートフォンに通知が届くようになっている。間違いであれば1時間以内にキャンセルすることも可能だ。
誤って何度も注文してしまうことがないように注文した製品が届くまではボタンは無効になる。
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アメリカでは2015年3月に販売を開始した「Dash Button」だが、これまでにオーストリア、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリスで展開しており、日本は10カ国目となる。米国では、対応製品を拡充しており、200ブランド以上が対応している。「Dash Button」経由の注文数も前年比5倍になっているとのことだ。また、開発者が自分でプログラミングできるボタン「AWS IoT Button」も販売されており、ボタンを押すことで「タクシーを配車」「ピザを注文」といったプログラムを自由に組み込むことができる。

家電が自動発注するサービスも間も無く日本で開始

また、メーカーが「Amazon Dash Replenishment(アマゾン ダッシュ リプレニッシュメント)」の提供も日本で開始した。メーカーが自社製品に自動発注する仕組みを組み込むことを可能にするAPIをAmazonが提供するもので、機器が残量を検知し、「炊飯器はお米を、プリンターはインクを、コーヒーメーカーはコーヒーを」といった形でAmazonに自動発注する仕組みを組み込むことができる。
日本では、アイリスオーヤマ、エレコム、シャープ、船井電機、三菱レイヨン・クリンスイなどの機器メーカーがサービス提供に向けて準備に取り掛かっているとのこと。アイリスオーヤマの場合は、「炊飯回数や炊飯合数を検知して、自宅のお米がなくなる前にお米を自動発注する炊飯器」を販売する予定だ。
今回Amazonが提供する「Dash Button」は、いずれも利便性を高めるものであることは間違いないだろう。ただ消耗品なので「安い時にまとめて買う」「定期便で安く買う」といった習慣で購入している商品には不向きなデバイスかもしれない。一方でなくなりそうなタイミングで都度購入している商品にはぴったりなサービスといえるだろう。「Amazon Dash Replenishment」も含め、日本の生活にどのように浸透していくのか楽しみだ。

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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