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フリルとラクマは計1,000万ダウンロード ー 3ヶ月でフリルの流通総額は3倍に

楽天は11月24日、メディア向けに「ラクマ×フリル フリマアプリ概況報告会」を開催し、両サービスの現状を報告した。注目すべき点としては、初めてダウンロード数を発表した楽天のフリマアプリ「ラクマ」と、両サービスの流通総額の伸びとなる。
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左から楽天 C2C事業部ジェネラルマネージャー井上氏、Fablic代表の堀井氏

アプリのダウンロード数は合計1,000万

楽天が9月にフリマアプリ「フリル」を提供をするFablicを買収してからおよそ3ヶ月。両社がメディアの前で初めて顔を合わせ、それぞれのサービスの現状などが語られた。
この日初めて発表された「ラクマ」のダウンロード数は11月時点で400万ダウンロードだった。「フリル」の現在のダウンロード数が600万であることから、両サービス合わせて1,000万ダウンロードといった規模感になる。
トップを独走するメルカリの国内のダウンロード数は3,500万を突破しているので、この数字だけを比較すると両社合わせても大きな差があるが、伸び代がまだあるという見方もできる。

「フリル」の流通総額はグループ入り後、約3倍に

楽天グループ入りによる資本強化により、「フリル」は10月1日から手数料の無料化を実施し、同月22日には山田孝之を起用したテレビCMも開始。その効果は早速現れている。
出品数はグループ入り前の8月と比較して11月は約2.8倍に、流通総額は約3倍と急成長を遂げる見込みだ。今後も手数料無料化&CM展開により、どこまで伸ばせるかを探る。
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フリルの取扱高の推移

メルカリの2016年6月期の決算公告によると、年間売上高は約123億。同社の売上は「メルカリ」による販売価格の10%の手数料が大半であるはずなので、流通総額は1,000億円以上と考えられる。
楽天のC2C事業部ジェネラルマネージャーの井上氏は現在の流通総額に関して具体的な数字の開示は避けたものの、両サービス合計の流通総額はメルカリの「3分の1程度」と推測する。つまり、月間流通総額は30億〜40億規模であることが想定される。
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両サービス合計の流通総額の推移

ファッションに強い「フリル」とオールジャンルの「ラクマ」

気になる点としては、同じフリマアプリとして両サービスがどのように共存していくかである。井上氏は「将来的な統合は見据えつつ、まだまだ双方で伸ばせるという認識なので、しばらく並行でやっていく」と語る。
一番わかりやすく両サービスの違いが現れているのが、購入されているカテゴリの割合だ。ファッションカテゴリに強い「フリル」は、ファッションとコスメだけで7割近い比率となっており、一方のラクマは、比較的キッズ・ベビー、エンタメ・ホビーの割合が大きく、様々なカテゴリが売れていることがわかる。
今後も両社でこの強みを活かしつつ、出品されている商品の違いなどを打ち出していく方針だ。
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また、両サービスの違いとして、客単価が高い「ラクマ」と、取引数が多い「フリル」といった特徴があるという。「ラクマ」は取引数を増やすことで、さらなる伸びが期待できるといったところだろう。
海外展開についても少し触れられた。楽天は東南アジアにおいて「ラクマ」を展開していく計画を明らかにしているが、現時点で具体的な提供時期などは決まっていないようだ。すでに「ラクマ」を展開している台湾市場は順調に推移しているという。
今後は楽天市場との連携も強化していくとのことなので、2017年はどこまで伸ばせるのか、両社の動きに注目だ。


ラクマ×フリルの特設ページ
https://fril.jp/new_ctoc

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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