「iPhone 7」が発表された9月8日(日本時間)、その当日にソフトバンクは新たなデータ定額サービス「ギガモンスター」を発表した。「データ定額20GB」の大容量プランを月額6,000円と従来の3分の1の価格で提供するものだが、これまでの標準プランだった「データ定額5GB」にプラス1,000円で使えるプランということで、その割安感が注目を集めた。
この翌日にauが「スーパーデジラ」、13日にはドコモが「ウルトラパック」を発表。いずれも同様のプランとなり、3キャリアが横並びとなった。
これまで一般的だった5GBの4倍の容量
これまで一般的だったのは月間5GBのデータ定額プランだ。ソフトバンクでは「スマ放題」契約者のうち、5GB以下は93%という高い割合を示している。
筆者(au)の場合は、月間3GBのプランを契約し、データを使い切ってしまった場合は、追加購入する形でやり繰りしている。
できるだけ安く済ませたいという理由からそうしているのだが、動画はもちろん、音楽のストリーミングサービスやアプリのダウンロードなど、データ容量の大きいサービスはできる限り避けて使っているのが現状だ
では、20GBというのはどれぐらいの容量を表すのだろうか。ソフトバンクの発表によれば、動画の場合は約90時間視聴可能で音楽は約5,000曲ダウンロード可能だという。
動画を毎日3時間見れる計算で、使い切る方が難しそうなレベルだが、安心してコンテンツを見るにはちょうど良い容量と言えそうだ。
20GBプラン投入でユーザーの意識が変わる?
5GBのプランの場合、不満に感じている人はそれほど多くないのかもしれない。少し気をつけて使えば、十分な容量といえるからだ。
ただ、考えてみれば色々なサービスの利用を我慢していることにも気づく。少し考えて思いついたものだと以下のようなものがある。
- 動画配信サービス
- 音楽ストリーミングサービス
- 電子書籍配信サービス
- 写真・動画のクラウドストレージサービス
- メールの添付ファイルの表示
- テザリングでの利用
クラウドストレージ系サービスもなかなか活用できていないというのもあるが、やはりデジタルコンテンツ系である。現状は事前にダウンロードしたもの以外視聴しないようにしているし、ストリーミングサービスも避けている。
制約がなくなることで、「YouTube」「Netflix」や「Hulu」などの動画配信サービスニーズが高まるのはもちろんだが、「C CHANNEL」や「MINE」などの動画系メディアも気にせず楽しめるようになる。これによってコンテンツの楽しみ方が変わってくるかもしれない。
なかなか浸透しない動画コマースの価値も高まるだろうし、様々なサイトに埋め込まれた動画の視聴率もあがるだろう。
このプランに対して、どれだけの人が反応するのかは中々予想がしにくいところではあるが、コンテンツ消費の促進になり、デジタルコンテンツ市場が活性化するきっかけとなるのかもしれない。