株式会社リクルートライフスタイルは宿・ホテル予約サイト「じゃらんnet」の会員基盤を活かし、ポイントアプリ「Airウォレット」と クラウドレジアプリ「Airレジ」を使った観光地への誘客・地元店舗での購買促進施策を、熱海エリアにて2月14日よりサービスを開始した。
実施機関は5月下旬までを予定しており、2月14日時点の参画店鋪は70店鋪。
この取り組みは、リクルートポイントをフックに観光客を地元店舗へ誘客し、購買を促す新しい観光活性施策。ポイントアプリ「Airウォレット」を無料提供すると同時に、参画した商店街店舗(飲食店、土産物店等)が、クラウドレジアプリ「Airレジ」にて会計時にポイントの利用処理を行うことで、リクルートポイントが使える・貯まる店舗となる。
「Airウォレット」は、対象店舗での会計時にポイントを貯めたり、使ったりすることができるアプリ。会計の2%がポイントとして貯まる。ジオフェンシングを導入した利用者へのアプローチもこのアプリを通して行われる。
「Airレジ」は、レジ業務がスマートフォンやタブレットで行えるクラウドレジアプリ。従来型のレジシステムは高機能化・高額化が進んでおり、導入費用がかさむ傾向にあるが、お店のコスト軽減、業務負荷の軽減を実現するサービスとして初期費用・月額費用を無料で提供するもの。「Airウォレット」に対応するために必要になる。レシートプリンタやキャッシュドロアなどの周辺機器も提供される。
熱海に来訪した利用者にPUSH通知
「Airウォレット」の新しい取り組みとして、ジオフェンシングを導入した点がある。ジオフェンシングは、アプリの利用者が特定のエリアに入ったことをトリガーとしてPUSH通知を送り、店鋪への誘導をはかるもの。リクルートグループのブログウォッチャー社が提供する「Profile Passport」を使って実現する。これにより、時刻・位置情報・プロファイルを自由に組み合わせて情報配信を行うことができる。
熱海エリアにやってきた観光客は、「Airウォレット」上で現在地から距離が近い参画店舗を探すことができると共に、ジオフェンシングによってスマートフォンへ店舗情報やキャンペーン情報がPUSH配信され、来店を促される。
リクルートは、「じゃらん」を利用した熱海エリアの宿泊予約者に、「Airウォレット」利用者にリクルートポイントを事前に無料付与することで来店の動機付けを行う。
今回リクルートが都心ではなく、観光地である熱海でサービスを開始したのは興味深い。店鋪への負担を最小限にしつつ、観光活性施策として自社のサービスを展開する点は、地元にとっても受け入れやすいものになるだろう。
「じゃらん」を利用して熱海に訪れるユーザーも多いと思われるので、入口でポイントを持ったユーザーを獲得できている面もリクルートならではの強みとなる。熱海でどのぐらいの実績を残せるのかに注目したい。
Airウォレット
http://airregi.jp/wallet/
Airレジ
http://airregi.jp/