イオンは無人運転バス「Robot Shuttle(ロボットシャトル)」の試験運行をイオンモール幕張新都心に隣接した豊砂公園で一般向けに開始した。8月1日〜8月11日まで運行する。
運転席もない無人運転バス
「Robot Shuttle」は、フランスのEasyMile社が開発した自動運転車両「EZ10」を利用した交通システム。DeNAがEasyMile社と業務提携し、国内向けにサービスを提供するもので、イオンモール幕張新都心が初めての導入事例となる。
運行を開始したのは、運転手がおらず運転席もない無人運転バス。立ち乗りも含めれば12名が乗車できる車両だが、今回の試験運行では座席のある定員6名を想定している。安全を確認するため、常にスタッフが1名乗車するとのこと。
車内の様子を360度カメラで撮影したのが以下の写真。(ドラッグで動かすことができる)
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車両はモールが取り囲むようにした場所にある豊砂公園を、横断するような形であらかじめ設定された走行ルートを運行する。車両はGPSやレーザーセンサーなどにより自身の位置を推定しながら走行しており、障害物などを検知した場合は、減速か停車により自動で対応する。万が一の緊急事態が発生した場合は、手動の停止ボタンで緊急停止することもできる。
出発時刻は決められておらず、乗車希望者が現れた際に順次出発する想定。車両は2台で運行する。利用料金は大人200円、子供(小学生以下)100円で、毎日10時〜17時まで運行する。なお、8月6日は花火大会のため休止。
ちなみに電気自動車となっており、1回の充電で10時間稼働するとのこと。
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実際乗車してみた
早速、地域エコシステム「無人運転バス」発表会にて「Robot Shuttle」に試乗させてもらった。無人運転ということを意識することなく乗れる自然な走行だった。電気自動車のため静かな走りだが、それなりの振動はあった。速度は時速20kmほどで、ゆったりとしたスピードだった。
自動運転車両ということで、現在国内では私有地のみでの走行が認められている。今後は大学やテーマパーク、大きな工場などでの導入を想定しており、商業施設内での運行も考えられるようだ。走行ルートを自由に設定できるため、安全に走行できるルートが確保できれば、どんな施設にも導入しやすいといえそうだ。今後の広がりにも注目したい。