オンライン決済サービス「Paidy(ペイディ)」を提供するエクスチェンジコーポレーション(ExCo)は、SBIホールディングス、SBIインベストメントが運営するファンド、Eight Roads Ventures Japan(旧 Fidelity Growth Partners Japan)をリードとした6社を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額1,500万ドル(約15.8億円)を調達したことを発表した。
その他の出資企業は、伊藤忠商事、Arbor Ventures、SIG Asia Investmentsの3社。
クレジットカードも会員登録も不要な決済サービス
「Paidy」は、携帯電話番号とメールアドレスを入力するだけで利用できるオンライン決済サービス。会員登録は不要で、クレジットカードや銀行口座を登録する必要もない。
実際の利用手順は、支払い方法で「Paidy」を選択後、メールアドレスと携帯電話番号を入力し、SMSもしくは自動音声により取得した4桁の認証コードを入力するだけ。与信審査は数秒で完了する。
支払いに関しては、毎月1日に前月分の請求金額を確定し、1ヶ月の分の利用額を10日までにコンビニや銀行振込、ペイジーなどでまとめて支払えば良い。支払いに関する案内がメールで届くほか、メールアドレスと携帯電話番号でログインできる「myPaidy」で利用額や請求額を都度確認することができる。
60万店舗以上が導入
AdidasやReebok、DEAN&DELUCA、Stores.jp、SHOPLISTなどの60万店舗に導入されており、主要な加盟店では20%、30%という高い利用率となっているという。
ECサイトは「Paidy」を3%程度の決済手数料(取引規模によって異なる)のみで導入することができ、初期費用や月額費用などは発生しない。代金回収は「Paidy」が行い、加盟店への支払いを100%保証している。
現在はアパレル企業が中心だが、今年度中に新たな業種へも拡大していく予定とのこと。
ExCoの新役員となる、Eight Roads Ventures Japan代表のデービッド・ミルスタイン氏は「日本では、オンラインショッピングの約40%で代引きやコンビニ払いといった、クレジットカード以外の決済手段が選択されています。このような日本特有の決済市場において、Paidy はより使い勝手の良い、直感的なソリューションを消費者に対し提供し、加盟店の利益やオペレーションの向上に貢献しています。Eight Roads は、この画期的な決済プラットフォームを構築・強化するために、Paidy チームおよび他の投資家と共に取り組めることを嬉しく思います。」とコメントしている。
クレジットカードと連携して提供するオンライン決済サービスは多く存在するが、携帯電話番号とメールアドレスだけで決済が行えてしまうという、これまでにないサービスを提供する「Paidy」。今後は定期購入などの新機能の追加も予定しているという。
今回の資金調達により、導入企業の加速が期待できそうだ。
Paidy(ペイディ)
https://paidy.com/