楽天は6月7日、ヨーロッパで展開する楽天市場のうち、イギリス、スペイン、オーストリアのマーケットプレイスを8月末を目処に閉鎖することを発表した。
今後は成長の可能性が残されているフランスとドイツに投資を集中させる。
8月末を目処に3つのマーケットプレイスを閉鎖へ
楽天のグローバル戦略の見直しが続く。今年の2月に、シンガポール・インドネシア・マレーシア・ブラジルで展開する4つのマーケットプレイスの閉鎖と、タイのマーケットプレイスの売却が発表されたが、今回はヨーロッパ市場における発表となる。
今回閉鎖が発表されたのはイギリスの「rakuten.co.uk」とスペインの「rakuten.es」、オーストリアの「rakuten.at」の3つのマーケットプレイスだ。閉鎖するマーケットプレイスに関しては収益化が難しいと判断した模様。それぞれの国で展開する拠点も閉鎖するとのことだ。
なお、オーストリアの出店者や利用客に向けては、今後ドイツのマーケットプレイスからサービスを提供する予定。
今後は成長が見込めるフランスとドイツに投資を集中させるとしており、利用客向けの新しい会員プログラムや出店者向けの低価格な出店プランの提供を開始予定とのこと。
楽天はこれから、動画配信サービス「Wuaki」や電子書籍サービス「Kobo」などのコンテンツビジネスや、無料通話・メッセージアプリ「Viber」、アドテク事業でヨーロッパにおける存在感を高めていくとしている。
今回の発表により、楽天の海外のマーケットプレイスはアメリカ、フランス、ドイツ、台湾のみとなる。