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西友、ネットスーパー機能を強化したハイブリット型店舗をオープン ー 2階を専用フロアに

西友は、1階を店舗、2階をネットスーパー専用フロアとしたハイブリッド型店舗を、ウォルマート・グループで初めてオープンすることを発表した。
第1弾の店舗は、東京都練馬区に6月2日にオープンした西友豊玉南店で、6月17日よりネットスーパーの受注を開始する。年内には第2弾となる店舗を東久留米市にオープンする予定だ。
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店舗側の機能強化によりネットスーパーの処理能力を拡大

西友はディー・エヌ・エーと共同で運営する「SEIYUドットコム」において、店舗から配送する「ネットスーパー」と全国へ配送する「SEIYU倉庫館」を展開している。
自宅まで届けてくれるネットスーパーの利便性はもちろん、実店舗と同じ価格で購入できる点が評価され、特に都市部で需要が拡大しているという。西友は2015年度に前年比30%増の成長を見せたこの事業を、さらに伸ばすべく、店舗側の機能を強化させる。

効率にピックアップできるシステムを導入

ハイブリット型店舗である西友豊玉南店では、作業効率を高める様々な施策を取り入れ、受注・配送能力を通常の3〜4倍に拡大させる計画だ。
具体的には、高頻度注文商品は2階の専用棚にストックし、生鮮食品や冷凍食品、中・低頻度商品などは、注文をまとめて1階の店舗からピッキングする形にし、4件分の注文が同時ピッキングできるオリジナルカートと、最短の距離でピッキングできる順番を表示するハンディターミナルを導入し、作業効率を高めた。
配送時間枠は、スタート時点では6便体制とするが、秋には11便体制にする予定だ。
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今後は店舗の環境に合わせて、ネットスーパー機能を柔軟に拡大することで、受注・配送能力を強化していく方針とのこと。新規出店地に関しても、実店舗への需要はもちろん、ネットスーパーの需要も考慮して出店していくとしている。
一般的にネットスーパーは最短で3時間後に配送してくれる仕組みではあるものの、配送便数の関係で受付が早期に締め切られる例も多い。その為、受注・配送能力を高めることでさらに売上を伸ばすことができる店舗は多く存在するものと思われる。
一方で、閑散としたフロアを持てあましているなど、店舗が活かしきれていないスペースに頭を悩ましている例もある。
需要の高まりと店舗スペースの有効活用という意味では、スーパーの受注能力を高めるハイブリット型店舗は、これからの選択肢として有効な手段となっていくのかもしれない。

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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