
設立当初からの構想がいよいよ実現する段階に
「ここに来るまで4年かかりました。」サービス開始を記念してアップルストア表参道で行われたイベント「iPhoneが変える決済の未来 」において、Origami代表の康井義貴氏はこう切り出した。
Origami代表の康井義貴氏
Origamiは2012年2月に設立されたスタートアップで、ショッピングアプリ「Origami」を2013年4月から提供している。多くの人がOrigamiといえばこのアプリをイメージするだろう。しかし、スマートフォンによる決済サービスを提供する「Origami Pay」は設立当初からあった構想で、それを実現するためのショッピングアプリ展開という側面もあるようだ。「Origami Pay」を当初は2年程度で実現できると予想していたが、セキュリティをはじめとした様々な問題で4年歳月を経てようやく実現する形となった。
ちなみに同社は2015年4月にソフトバンクやクレディセゾンから総額16億円を調達している。
スマートフォンをかざすだけで瞬時に決済を完了させる
「Origami Pay」は、店頭の決済においてスマートフォンをかざすだけで決済できるサービスだ。2015年10月からβ版としてサービスを開始していたが、当初は認証コードを入力するかQRコードを読み込んで決済する仕組みだった。利用者の負担を大幅に減らして正式に開始する形となる。
実際の決済はあらかじめ登録したクレジットカードによって行われる。「Origami Pay」側で上限を設定するなどの制約はなく、クレジットカードをそのまま使うのと同じ条件で決済することができる。
ほとんどのケースで最もお得な決済サービスに
サービス開始時点で、レストランやカフェ、美容室、百貨店、アパレルなどに導入されており、今後も順次拡大させる予定だ。(対応店舗一覧)
「我々としてもスマートフォン決済の文化を作っていきたいので、お店のご協力を得て実現している。」としており、今後も積極的にお得な状況を作り出していく想定となっている。
また、店舗は「Origami」のアプリ上のフィードで「○%OFF」のキャンペーンを打ち出すことで、狙ったタイミングで送客することもできる。現在はフィードのみだが、お知らせ上で情報発信も可能にしていく予定とのことなので、O2Oとしての利便性も高まっていくことが予想される。
決済時に鳴るサウンドはサカナクションが担当。未来的で耳に残る特徴的なサウンドとなっている。
決済音は「Origami Pay」のプロモーションムービーで聞くことができるので気になる人はチェックしてみよう。
ちなみに決済時にiPhoneのサイレントモードを解除しないと決済音が鳴らないのでご注意を。
実際に「Origami Pay」を使ってみた
今回、表参道駅近くの導入店舗「DOMINIQUE ANSEL BAKERY」にて「Origami Pay」を試すことができたので、その様子をご紹介したい。
クレジットカードは複数枚登録することができ、都度利用するカードを切り替えることができる。



金額の上限設定がなく、使いたいクレジットカードを選択して決済できるのも使いやすいポイントだ。「Apple Pay」が日本で中々スタートしない中で、対応端末の多さという面を考慮すれば日本唯一のスマホ決済がいよいよ実現したと言っても過言ではないレベルのサービスではないだろうか。
iPadを用いた決済に関しても「Coiney」や「Square」を採用する上で導入している店舗が多いことも、加盟店を増やしていくうえで追い風となりそうだ。
まずはこの1年でどれだけ導入店舗を増やせるのかが一つの大きなポイントとなりそうだが、決済の利便性が高まることを待ち望む一人としても「Origami Pay」に期待したい。
Origami(オリガミ) http://origami.co/

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