オイシックスは、移動スーパー「とくし丸」を展開するとくし丸の株式を取得し、連結子会社化することを発表した。
自宅まで出張する移動型スーパー「とくし丸」
移動スーパー「とくし丸」は、軽トラックに選りすぐりの約400品目、1,200〜1,500点の食料品などを積んで自宅まで訪問して販売するサービスだ。
ターゲットとするのは近所に店舗がない「買い物難民」と呼ばれる人たちで、経済産業省によると、その規模は全国で約700万人と推定されている。
「とくし丸」は、近所に買い物できる場所がなく、ネットスーパーなどについていけないシニア層や、実際に見て買い物したいといったニーズに応える形でサービスを提供している。
オイシックスは、自社がリーチできていない層を顧客に持つ「とくし丸」を子会社化することで、新しい顧客層の獲得を狙い、今回の買収に至っている。
現在の月間流通総額は2億円
「とくし丸」は移動型スーパーマーケットをフランチャイズ展開しており、現在は27都道府県でサービスを提供。2016年3月には月間流通金額が2億円を超え、昨年比で3倍の規模に成長している。
オイシックスは、定期購入モデルで得た知見を活用し、「とくし丸」の利用客の購入履歴をデータベース化、分析、提案力の強化などを図り、売上単価の上昇を狙うほか、「とくし丸」のターゲットに合わせた「KitOisix」など、新たな商品開発も検討していく方針だ。
「とくし丸」の現在の年間流通金額は約15億円。3年後にはこれを6倍以上となる100億円の規模にすることを目指す。