楽天は、ドローンを活用した配送サービス「そら楽」の提供を5月9日から開始することを発表した。まずは千葉県御宿町のゴルフ場「キャメルゴルフリゾート」で1カ月間サービスを提供し、ほかのゴルフ場への展開なども含め、今後の計画について検討する。
プレイ中のホールまでドローンが配送
ドローン配送サービス「そら楽」は、第一弾として千葉県御宿町のゴルフ場「キャメルゴルフリゾート」内で配送サービスを開始する。コース内からスマートフォンアプリを使って注文すると、指定したホールまでドローンが届けてくれるサービスだ。まずはAndroidアプリのみの提供となる。
注文はゴルフ場コース内から専用のスマートフォンアプリを使って行うことができる。届けて欲しいホールを選択して、商品を選択するだけだけで注文可能。
注文できるのは、ボールやピンなどのゴルフ用品や軽食、飲み物など。1回の注文における最大積載量は約2kgで、アプリ内の「重量メーター」で総量を確認しながら注文できるようになっている。利用料や送料は当面の間無料で提供し、100円以上からの注文に対応する。
注文が入ると、スタッフが専用のボックスに梱包しドローンに設置。専用のタブレットから発送開始の操作を行う。あとは自律飛行で受取所まで飛行。
目的地に着陸してから荷物を自動投下し、自動的に離陸ポイントに戻っていくようになっている。
今回使用するドローンは、楽天が先日出資したベンチャー「自律制御システム研究所(ACSL)」が開発した機体を、サービスの専用ドローン「天空(てんくう)」として共同で改良・開発を行ったもの。
ACSLによる独自開発の国産オートパイロット(AP)が搭載されており、強風時でも高い飛行安定性能を持つという。着陸には楽天技術研究所の画像認識技術を活用したとのことだ。
将来的には過疎地や山岳地帯での配送、災害時の救援物資の運搬での活用のほか、「楽天市場」などのEコマース事業での活用を視野に入れ、実用化による技術とオペレーションノウハウを蓄積する。