楽天株式会社は、健康食品や医薬品などを扱う通販サイト「ケンコーコム」を運営するケンコーコム株式会社の全株式を公開買付け(TOB)により取得し、完全子会社化することを発表した。
予定通りTOBが実施された場合、ケンコーコムは東証マザーズより上場廃止となる見込み。ケンコーコムはTOBに賛同の意向を示している。
取得価額は39億5,800万円となる見込み
楽天は、すでにケンコーコムの株式45.73%を保有するほか、完全子会社であるRSエンパワメント株式会社を通じて10.43%を保有していることから、ケンコーコムは連結子会社となっている。今回のTOBでは残りの全ての株式を取得する意向だ。
買付価格は1,005円で、ケンコーコムの11月25日の終値である832円に約20.79%のプレミアムを加えた額となる。買付予定数は314万3,652株で、取得価額は39億5,800万円となる見込みだ。
楽天は、TOBの決定に至った背景として、意思決定スピートの向上や楽天市場をはじめとした各事業との連携、物流インフラや情報システムの集約、海外展開の効率化などにより企業価値の向上を図れる点をあげている。
ケンコーコムは、企業価値の向上が見込めることと、株主に対して合理的なプレミアムが付加されていることを理由に、賛同の意向を示している。
ケンコーコムの2014年12月期の売上高は208億2,000万円、営業利益は3億1,000万円の赤字。11月26日に発表された今期予想に関しては、売上高237億8,800万円、営業利益は2億500万円の赤字となっている。
子会社であるケンコーコム株式会社株券等に対する公開買付けの開始に関するお知らせ
http://corp.rakuten.co.jp/news/press/2015/1126_05.html