Goodsie Japanは1月14日、2011年にニューヨークでサービスを開始し、米国におけるインスタントEC市場を創造したハイデフ社とのライセンス契約により、インスタントECの課題をクリアするために刷新したばかりの次世代ECサイトビルダー「Goodsie(グッジー)」の日本での提供を開始した。現在は30日間の無料トライアルでサービスを開始することができる。
インスタントECの生みの親が見た限界と未来
簡単にオンラインショップを作成できるサービスといえば、日本でもSTORES.JPやBASEが好調だが、「Goodsie」は2011年5月にニューヨークで誕生したサービスで、日本のサービスよりも1年以上も前から展開している先駆け的存在だ。
インスタントEC市場の普及・拡大をもたらしたGoodsieだが、サービスを提供し、顧客の声を聞く中で、簡単に作成できるだけではなく、クオリティの高いデザインと運用・集客に必要なマーケティング機能が欠かせないことに気づいたという。そして、2013年7月にこれまでのインスタントECを捨て、第3世代のECを目指し刷新したのが、今回日本に上陸したGoodsieだ。
創業者のジョナサン・マーカスは「Eコマースのゴールは、スピーディにオンラインショップを開設することだけではありません。思慮深くブランドのストーリーを伝え、商品や売場を魅力的に輝かせ、ライバルと差別化をはかることで、競争から抜け出すことなのです。そのために我々はすべての人にデザインを解放し、最先端のマーケティング技術を取り入れました。ぜひとも第3世代のECを通じて「デザイン」が持つパワーを体験してください」と述べている。
下の動画は「Goodsie」のコンセプトムービーだ。
コーディング不要で自由にカスタマイズできるデザインシステム
Goodsieの特徴の1つがデザインのカスタマイズ性の高さだ。独自開発したデザインシステムにより、サイト制作に必要なHTMLやCSSといったコーディングの作業を自動化。Web制作の専門的知識がなくても、ドラッグ&ドロップを中心とした直感的操作だけで、オリジナル性の高いオンラインショップを立ち上げることができる。
Goodsieの最大の特徴である「直感的な操作性」は、ティファニーやベネトンのデザインを手がけるデザインプロダクション「Pentagram」やアップルコンピュータのデザインを手がける「Frog Design」出身のデザイナー達の研究開発によって生まれている。
下の動画では操作感が確認できる。
運用・集客のための機能も充実
もう1つの特徴は、運用・集客のための機能も充実している点だ。写真や音楽などのデジタルコンテンツの販売にも対応している。
料金はシンプルな2プラン
料金は月額4,500円と8,500円のみの2プラン。売上げ手数料、カード決済の月額利用料も0円とシンプルな料金設定になっている。
伝統工芸品の越境ECテストマーケティングを実施
Goodsie Japanは、海外向け通販のサポート強化の一環として、伝統工芸品1400企業および各自治体とのネットワークを構築し「THE COVER NIPPON」などの運営を行う「メイド・イン・ジャパン・プロジェクト株式会社」(以下、MIJP)と提携。
MIJPの賛同企業から募集した企業の商品(100品)を海外大手マーケットプレイスへ出品し、越境ECのテストマーケティングを2013年12月から2014年3月末まで実施する。今回の試験運用の知見をもとに、日本の伝統工芸品の海外展開の支援を今後本格化する予定だ。
今後の展開として、2014年1月にオンラインで発注できる広告ニュース配信システムや、サイトで利用できる写真などの素材販売サービス、来春には海外販売サポート、マーケットプレイス機能の導入を予定している。
そしてもう1つ、Shopping Tribeを運営するプレイドが開発中の自動接客システム「Karte」を「Goodsie」に導入することも決定している。2月頃に予定しているので、こちらも詳細が決まり次第続報をお届けしたい。
「Goodsie」が次世代ECサイトの答えとなるのか、今後の展開も取り上げていきたい。