KDDI株式会社は、全国のauショップを活用した物販事業「au WALLET Market」を2015年夏から開始することを発表した。まずは「au SHINJUKU」などの一部店舗で開始し、順次拡大する予定。年度内までに全国での展開を目指す。
全国2,500店舗の窓口で物販
「au WALLET Market」は、食品や生活用品などで日々の生活に役立つ「ちょっといいもの」を、au窓口でタブレットを用いて販売するサービス。
全国で約2,500店舗を展開するauショップの窓口でタブレットを使って商品を提案し、購入した商品は自宅まで届ける。一部商品に関しては、店頭受け取りにも対応するとのことだ。
auショップには月間約1,000万人が来店しており、待ち時間などを利用して、来店者の要望や嗜好にあわせて商品を提案する。
食品や日用品などを販売
販売する商品はお米、コーヒー豆、フルーツ、天然水などのほか、雑貨やスマホアクセサリなども販売する。ネットとつながった製品「IoT」の分野の商品も販売していく方針。
雑貨やスマホアクセサリに関しては、KDDIが運営する原宿のモバイルアクセサリーショップ「HYPER MARKET」で扱っている商品を販売する予定。こちらの店舗はKDDIが運営することをあえて公表せず2014年4月から運営していた店舗となるようだ。
また、先日連結子会社化したことを発表したルクサと共同で通販サイト「au WALLET Marketサイト」も展開する。
こちらは「ちょっといいもの」をお得な価格で購入できるサービスを提供。毎日商品が入れ替わるフラッシュセール形式での販売となるようだ。
2014年11月から「au SHINJUKU」で物販をトライアル
これまでにも2014年11月にオープンした「au SHINJUKU」店において、デジタルサイネージを使った物販「au Virtual Mall」をトライアルで展開しており、一定の売上を達成しているとのことだ。
また、商品を購入した約半数がECサイトの利用経験がなかったことから、リアルにおける接客のニーズに関して感触を得ているようだ。
待ち時間の増加につながらないか?
このサービスを提供するにあたり懸念されるのは、窓口の対応時間が伸び、待ち時間増加されてしまうこと。この点に関しては、待ち時間を有効活用する狙いがあるようだ。
実は私も先日auショップで1時間待たされて少しうんざりしたところだが、その際に窓口で対応するスタッフのほかに、受付時に要件などを聞くフロアスタッフの存在に気がついた。
あらかじめ要件を聞き、手続きをスムーズにするためにヒアリングなどを行っており、込み入った要件には対応できないものの、事前に必要事項の確認や不明点の確認などを行っていた。
これらのスタッフが「au WALLET Market」の販売などを行っていくことも考えているのかもしれない。
「au WALLET」のカード発行数は1,200万枚を突破
KDDIは、「生活革命」を実現するため、モバイルサービスとリアルサービスを進化させていくことを目指しており、「au WALLET Market」に関しては、リアルのサービスを拡充するための位置づけ。
この日、すでに展開しているリアルサービス「au WALLET」カードの発行数が1,200万を突破したことも発表されたほか、2015年7月上旬にポイントアップ対応店舗が大幅に拡大し、43社2万8,000店舗になることも発表されている。
au WALLET Market
http://www.au.kddi.com/pr/au-wallet/