Amazon.co.jpは、他のECサイトでAmazonのアカウントでログインし、簡単に支払いが行える「Amazon ログイン&ペイメント」の提供を5月11日から開始した。
今回のサービスの開始にあたり、「劇壇四季」と「出前館」のサイトに導入されている。
他のECサイトでもAmazonアカウントが利用可能に
「Amazon ログイン&ペイメント」は、Amazon以外のECサイトにおいてAmazonアカウントでログインし、Amazonに登録している配送先やクレジットカード情報を利用して購入手続きを行うことができるサービス。
利用者は配送先やクレジットカード情報の入力の必要がないため、はじめて利用するサイトでも簡単に購入できるようになる。
また、クレジットカード情報は購入したサイトに渡ることがないほか、「Amazonマーケットプレイス保証」の対象とすることで、安心して利用できるようにしている。
米国では成約率が34%改善した事例も
米国では2013年10月8日にサービスを開始しており、日本はイギリス・ドイツ・インドに続き5番目に導入する国となる。現在では数千サイトに導入されており、米国ではカートに入れた後に購入完了に至る成約率が10%〜34%改善した事例がある。
オフィス家具を扱う「cymax」の事例では、新規登録した会員のうち3人に2人がAmazonアカウントを利用して会員登録しているとのことだ。
ECサイトは「Amazon ログイン&ペイメント」を導入することにより、利用者の敷居を下げる効果が得られる。
現状はEC事業者が自由に導入できるわけでなく、まずAmazonによる審査が行われ、その後開発などを行う流れとなる。Amazonは、導入企業から手数料収入を得る形でサービスを提供する。手数料率は非公開。
「出前館」に関してはAmazonサイト内に「出前特集ページ」が設置され、サービスへの誘導もされている。7月にはナビゲーションへの追加も予定しているとのことだ。
Amazon.co.jpの月間訪問者数は約4,000万人。導入することにより利用者の拡大を見込めるサイトは多そうだ。導入されたサイトは、販売しているものがいずれもAmazonで扱っていないジャンルとなるが、今後どのように広がっていくのか注目したい。
Amazon利用者向けサービス紹介
https://payments.amazon.co.jp/home
事業者向けサービス紹介
https://payments.amazon.co.jp/merchant
導入サイト一覧
https://payments.amazon.co.jp/customers/featuredmerchants