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1ヵ月で4万人が登録、ファッションレンタルサービス「airCloset」が寺田倉庫などから資金調達

ファッションレンタルサービス「airCloset(エアークローゼット)」を展開する株式会社ノイエジークは、第三者割当増資を実施し、寺田倉庫やエンジェル投資家を含むファッション業界から資金調達したことを4月15日に発表した。
調達した資金については、経営基盤の強化と中核人材の採用に活用するとのことだ。
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寺田倉庫月森執行役員(左)とノイエジーク天沼代表(右)

月額定額制で借り放題のファッションレンタルサービス

ファションレンタルサービスは、月額定額制でファッションアイテムが借り放題になるサービスで、イメージとしてはDVDの借り放題サービスのファッションアイテム版といったところだ。借りた服はクリーニング不要で、返却することで新しい服が借りられるという仕組みだ。
昨年末から立て続けにサービスが登場しており、今年に入ってからテレビなどでも度々取り上げられている。Shopping Tribeでも代表的な5つのサービスを紹介する特集も組んだ。その中でも特に話題を集めているのが「airCloset」だ。

プロのスタイリストが好みにあったアイテムを届ける

ノイエジークが展開するファッションレンタルサービス「airCloset」は、プロのスタイリストが選んだアイテムが入った専用ボックスが届く、女性向けのサービスだ。
ボックスには、トップス・パンツ・スカート・ワンピースなどで構成された3つのアイテムが入っており、事前に登録した情報や届いたアイテムへの感想をもとに、利用者の好みにあったアイテムが届く仕組みだ。利用者が希望のアイテムを選ぶことはできない。
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利用料は月額6,800円(税抜)で、ボックスを返却するたびに新しいボックスが届くシステムで、交換回数に制限はない。気に入った服は買い取ることも可能だ。

無料の会員登録は1ヵ月で4万人

2015年2月にサービスを開始して以降、無料で行える会員登録には1ヵ月で4万人が登録するほどの反響ぶりで、そのうち月額定額制の有料会員に関しても半月で数千件が登録し、仕入れが追いつかず順次配送を行っている状況となっている。3月16日には、新規申し込みした場合に発送が半年後になる可能性をアナウンスしていたほどだ。
寺田倉庫は、預けたものをウェブ上で管理できるレンタル倉庫サービス「minikura(ミニクラ)」を運営しており、当初からノイエジークの展開するairClosetの保管・管理・配送・有料で付帯するクリーニングサービスなどで業務提携を行っていた。
今回のairClosetへの出資をファッション分野への事業進出の第一歩と位置づけ、今後もITベンチャー企業の事業拡大の支援や、業務提携などを積極的に行っていくとしている。
ノエジークは今後、専用アプリの開発や、アクセサリー・小物などの周辺アイテムを拡充を予定するほか、男性やキッズ、マタニティ、シニア層もサービスが利用できるようサービスを拡充していくことを目指すとのことだ。
非常に注目度の高いファッションレンタルサービス。申し込みが殺到していることにより、しっかりとしたサービスを提供することが難しい状況になっていることは確かだろう。「airCloset」に関しては、利用者自身が服を選ぶのではなく、プロのスタイリストが提案する仕組みとなっているため、その面でユーザーの満足を得ることも簡単ではないはずだ。
しかし、期待に応えるサービスをしっかり提供することができれば、かなりの成長が期待できる。引き続き今年注目の分野として取り上げていきたい。


airCloset(エアークローゼット)
https://www.air-closet.com/

イイヅカ アキラ
ST編集長。Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。

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