日本のモノを海外のお客さんに売ったり、海外のお店から直接商品を購入したり・・・国の垣根を越えて発送を行うお店が、最近どんどん増えてきています。
また、Amazon.comやeBay、ハンドメイドマーケットのEtsyなどを利用すれば、個人でも海外の人に商品を売れるようになりました。
日本であれば、大きいものでも2,000円以内で、だいたい1〜3日もあれば届けることができますが、海外に発送となるとそうはいきません。
重さや大きさ、商品の内容によって、ベストな送り方は異なります。
この記事では、日本郵便による国際郵便サービスをご紹介したいと思います!
(※料金は、2015年5月現在のものです。)
日本郵便による国際配送
http://www.post.japanpost.jp/int/index.html
日本郵便による国際郵便サービスでは、航空便や船便など、いろいろな送り方を選ぶことができます。
日本郵便系のサービスでは基本的には、配送料金は重さと配送地域によって決まります。
大きさによって料金が変わらないというのがポイント。
重さの制限は30kgまでで、大きさの制限は国によって異なります。
例えば中国やイギリスだと3辺の合計が3m以内のものまで送れますが、アメリカやオーストラリアだと2m以内となります。
大きさの制限は事前にこちらから調べられます。
各サービスの簡単な比較はこちらの通り。
では、国際郵便の各サービスをご紹介します。
1. EMS(国際スピード郵便)
日本郵便でも一番プッシュしているのがこちらの配送方法。
2〜4日で届くようで、スピード郵便とうたっているだけのことはあります。
「EMS」では飛行機で荷物を送りますが、この後でご紹介する「航空便」よりも料金が安く、配送日数も短いです。
ただし、送れる国が限定されているので注意が必要です。
例えば、アフガニスタンやセルビアなどは「EMS」では送れないようでした。
料金の目安は、アメリカに3kgの荷物を送る場合、5,400円です。
配達状況の追跡もできますし、2万円までであれば無料で損害保険(商品が壊れた場合の保障)がつきます。
また、「クールEMS」というサービスもあり、一部の国には食料などを冷蔵で送れます。
EMS(国際スピード郵便)
2. 航空便
「EMS」よりも価格は高いですが、より広い国をカバーしています。
配達目安は3〜6日。
料金の目安は、アメリカに3kgの荷物を送る場合、6,750円です。
また、「EMS」では無償でついていた2万円までの保険は、こちらではつけるのに400円かかります。
「EMS」対応の国であれば、こちらは使わない方が良さそうですね。
3. エコノミー航空(SAL)便
この後紹介する「船便」よりも速く、「航空便」よりも安く送れるサービスです。
輸送は飛行機を使いますが、飛行機の空いているスペースをうまく活用して送るので、料金を抑えることができています。
配達目安は6〜13日で、アメリカに3kgの荷物を送る場合、5,000円かかります。
配送地域に関しては、一部地域は対応しておらず、保険に関しても2万円までの保険料として400円かかります。
配送料だけ見ると「EMS」より安く見えますが、保険をかける場合は「EMS」とほぼ同じくらいの料金になりそうです。
(※重さ・地域によっては「EMS」よりも安くなる場合もあるのでよくご確認ください。)
エコノミー航空(SAL)便
4. 船便
船で輸送を行うため、配達にとても時間がかかりますが料金はかなり安くなります。
配達目安は1〜3ヶ月と、かなりゆっくりペース。
アメリカに3kgの荷物を送る場合は2,900円かかります。
この安さはかなり魅力的ですが、ネット通販ではなかなか使うのは難しいのではないか、と思います。
配送地域は「航空便」と一緒で、保険に関しても2万円までの保険料として400円かかります。
5. 国際eパケット
2kg以内・3辺合計が90cm以内の荷物の発送の場合は、こちらがオススメ。
「EMS」よりも安く、「エコノミー航空便(SAL)」よりも早いお届けとうたっています。
配達目安は3〜12日で、アメリカに2kgの荷物を送る場合、3,065円です。
「EMS」で2kgの荷物をアメリカへ送る場合は4,000円なので、かなり安いですね。
ただ、保障金額が6,000円までとなるので、高価なものを送るときは注意が必要。
一部の国では追跡サービスもあるようです。
国際eパケット
6. 小型包装物
こちらも、 2kg以内・3辺合計が90cm以内の荷物の場合のみ使えるサービスで、「国際eパケット」よりもさらにお安くなっています。
ただし、保障や追跡サービスが全くついていません。
通販で利用するのは、トラブルのもととなりそうなので少し危険かもしれません。
配達目安は6〜13日で、アメリカに2kgの荷物を送る場合、2,080円です。
小型包装物
記事内ではアメリカに荷物を送る場合を例に挙げていますが、地域・重さによってもちろん料金は変わってきます。
また、月に50個以上荷物を出す場合や、同時に10個以上の荷物を出す場合は、割引も受けられるようです。
国際郵便の詳しい料金表はこちら(PDF)からご確認ください!
発送する際の注意点
発送する際、何点か注意が必要です。
まず、国際郵便でそもそも海外に送れない商品もあります。
例えば、花火、ライターなどの爆発物・危険物や生きた動物などは万国共通で送ることができません。
また、アメリカでは現在食品の輸入の管理を強化しており、場合によっては事前に申請が必要な場合もあります。
このほかにも国ごとに輸入を規制しているものがあるので、事前に必ずご確認ください。
各国の国際郵便条件はこちらから確認できます。
また、関税についても知っておく必要があります。
国際郵便では個人の方の利用が多いので、事前に税関に申告して輸出の許可を得る必要はありませんが、配送先の国へ到着後、税関の検査があります。
その際に商品の種類や量によっては、関税がかかる場合があります。
その関税は、受け取り時に受取人に請求されるので、あらかじめアナウンスしておいたほうがベターだと思います。
こちらも、どんな物品にどのくらい関税がかかるのかは、国によって異なるので、こちらも事前に調べておきましょう!
海外発送は、手間がかかるしリスクもありますが、市場がぐっと広がるチャンス。
まずはアジアだけなど、発送する地域を絞るなどして、導入してみてはいかがでしょうか。