個人間売買サービスとして、フリマアプリやオークションのサービスを紹介してきましたが、今回はハンドメイド・マーケットの特集です。
個人間売買が注目されることで、ハンドメイド・マーケットにも注目も高まっていますが、まだまだ利用したことがない人も多いのではないでしょうか。
「ホビー白書 2014年版」によると、ハンドメイド市場は関連分野も含むクラフトにおいて、市場規模8,673億円となっており、今後も成長が見込まれている。
ハンドメイド・マーケットのサービスはここ数年で20以上のサービスが誕生しましたが、統廃合によって現在運営しているサービスは10社程度になりました。その中でも上位4社は10万点を超える圧倒的な出品数を誇り、業界を牽引する存在となっています。
GMOペパボが展開する「minne(ミンネ)」の登録作品数が100万点、登録作家数が10万人を突破している。
ハンドメイド・マーケットにはプロもアマも出品
ハンドメイド・マーケットにはプロもアマも出品しており、作品を少し見ただけでもクオリティが高く、実に個性的な作品が多いことに気づきます。1点ものに出会えるのも魅力ですね。
いずれのマーケットでも人気のある商品はアクセサリーやファッション雑貨。最近では家具やインテリア雑貨の人気も高まっているようです。
作者自身が作品の魅力を語っているので、商品の隠されたこだわりに気づくこともあります。クリエイターのページが用意されているのも特徴で、お気に入りのクリエイターを見つけて、新作をチェックするのも楽しみ方の1つになります。
閲覧数やお気に入り登録が多い作品はサイトのトップページに掲載されたり、メールマガジンで配信されたりするので、それをきっかけに人気クリエイターになる方も多いようです。まずは、それらの作品をチェックすることをおすすめします。
安心して決済ができる仕組みはあたりまえ、手数料が発生する場合も
今回紹介するサービスは、いずれも決済代行サービスを提供しているので、安心して取引ができる仕組みが用意されているのも嬉しいポイントです。購入する場合は、商品代とは別に決済手数料や送料が発生する場合が多いので、そのあたりに注意しましょう。
出品するマーケットを選ぶ場合のポイント
出品するマーケットを選ぶうえでポイントになるのは、出品されている商品のテイストが自分の商品とマッチしているかどうかです。マーケットを利用する人も、自分が好きな商品が並ぶマーケットを好みますから、テイストがあっている方が売れる可能性が高くなります。
その後にポイントになるのが手数料です。出品は無料で行うことが可能で、作品が購入された場合にはじめて手数料が発生する仕組みが一般的なので、商品が売れた場合に発生する手数料をチェックしましょう。
それでは、ハンドメイド・マーケットサービス5選をご紹介します!
minne(ミンネ)
http://minne.com/
GMOインターネットグループのGMOペパボ株式会社が2012年1月から展開するハンドメイド・マーケットプレイス。2014年に最も利用者の多いハンドメイド・マーケットとなりました。
2013年8月に、ハンドメイド・マーケットで5番目の規模を持つ「cooboo(コーボー)」の事業を譲り受けており、その後も順調にサービスを拡大しています。
2014年2月からは水川あさみを起用したテレビCMを開始し、アプリのダウンロード数は100万件を突破しています。
運営会社 | GMOペパボ株式会社 |
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提供開始 | 2012年1月17日 |
決済代行 | あり |
決済方法 | クレジットカード、コンビニ払い、銀行振込、ゆうちょ振替、代引 |
出品者の手数料 | 決済額の10% |
会員登録方法 | メール |
対応端末 | PC、iPhone、Android |
価格設定 | 300円〜50万円 |
作品数 | 100万点 |
出品者数 | 10万人 |
Creema(クリーマ)
http://www.creema.jp/
作品の出品数は98万点、クリエイター数は2万5千名と、作品数では「minne」と並ぶ規模の「Creema(クリーマ)」。絵画やイラスト、写真などの平面アートにも力を入れています。
今回紹介するサービスの中ではもっとも早い2010年6月にサービスを開始しています。主催のリアルイベントを毎月開催しているのも特徴で、サイト上で出品者を随時募集しています。
特徴的なサービスとして、パソコンでの個人間売買が不安な人向けに「代理出品サービス」も提供しています。代理出品サービスを利用した場合、出品は無料で可能で、作品が売れた場合に代金の35%が販売手数料となります。
ユーザーが自分の好きな作品リストを公開できる「キュレーション」機能もあります。
2014年11月にiPhoneアプリをリリースし、2014年6月にはKDDIと資本業務提携をしている。
運営会社 | 赤丸ホールディングス株式会社 |
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提供開始 | 2010年6月 |
決済代行 | あり |
決済方法 | クレジットカード、コンビニ決済、銀行ATM、auかんたん決済 |
出品者の手数料 | 決済額の8%〜12% |
会員登録方法 | メール、Facebook,Twitter、au ID |
対応端末 | PC、iPhone、Android |
価格設定 | 500円〜 |
作品数 | 98万点(※1) |
出品者数 | 2万5千人 |
tetote(テトテ)
http://tetote-market.jp/
作品の出品数は77万点、クリエイター数は2万3千人を超えており、長らくハンドメイド・マーケットを牽引する存在の「tetote(テトテ)」。全国から毎日1,000作品以上が出品されています。プロの作家よりも主婦層を中心とする一般女性に支持されているようです。
株式会社サイバーエージェントの新規事業としてスタートし、2012年9月に手芸総合メーカーであるクロバー株式会社の関連子会社へ運営移管されました。
運営するOCアイランド株式会社は、ハンドメイドに関するコミュニティサイト「レシパ」も運営しています。ハンドメイドに関するイベント情報も提供しています。
運営会社 | OCアイランド株式会社 |
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提供開始 | 2011年6月1日 |
決済代行 | あり |
決済方法 | クレジットカード、コンビニ決済、銀行ATM、ネットバンク |
出品者の手数料 | 決済額の12% |
会員登録方法 | メール |
対応端末 | PC、スマートフォン(ブラウザ) |
価格設定 | 500円〜10万円 |
作品数 | 77万点(※1) |
出品者数 | 2万3千人 |
iichi(いいち)
http://www.iichi.com/
博報堂 DYグループの社内ベンチャー事業として誕生した「iichi(いいち)」。工芸品やプロのクラフト作家が多いのが特徴です。
2012年10月には、事業強化を目的に、博報堂、博報堂DYメディアパートナーズ、村式、カヤッククの4社からの出資を受け、博報堂のグループ会社としてiichi株式会社を設立しています。
2013年12月16日に、モノづくりに関わりの深い人によるハンドメイド作品のキュレーションサイト「iichi Favorites」を公開しています。
運営会社 | iichi株式会社 |
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提供開始 | 2011年7月 |
決済代行 | あり |
決済方法 | クレジットカード、コンビニ決済、銀行ATM |
出品者の手数料 | 決済額の20% |
会員登録方法 | Facebook、Twitter、メール |
対応端末 | PC、スマートフォン(ブラウザ) |
価格設定 | 300円〜90万円 |
作品数 | 28万点(※1) |
出品者数 | 1万5千人 |
Hands Gallery Market(ハンズ・ギャラリー マーケット)
http://hands-gallery.com/
東急ハンズがプロ・アマ問わずモノづくりに取り組む人を応援したいとの想いから、作品を手軽に展示したり、販売したりといったお披露目の場とし渋谷店で開始したハンズ・ギャラリー マーケットをウェブで展開したサイトです。
現在リアル店舗は、渋谷店、銀座店、横浜店、梅田店、広島店、博多店、熊本店で展開しており、ウェブサイトから出店予約や出品中の商品一覧を確認することが可能です。
出品中の作品を色やサイズを指定して自分仕様にできる「カスタムオーダー」機能もあります。
運営会社 | 株式会社東急ハンズ |
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提供開始 | 2013年4月 |
決済代行 | あり |
決済方法 | クレジットカード、コンビニ決済、ペイジー(ATM振込・インターネットバンキング・モバイルバンキング) |
出品者の手数料 | 決済額の12% |
会員登録方法 | 東急ハンズネットストア会員ID、Facebook、Twitterアカウント、メール |
対応端末 | PC、スマートフォン(ブラウザ) |
価格設定 | 100円〜99万9999円 |
作品数 | 3万7千点(※1) |
出品者数 | ー |
※1 2015年4月30日時点のサイト掲載情報、または全商品の検索結果から確認
その他サービスも簡単にご紹介!
ユザワヤマーケット
2013年12月17日にユザワヤとSTORES.JPが提携して公開したハンドメイド作品のモール。出品数は5000点。
関連記事:ユザワヤ、誰でも出品できる「ユザワヤマーケット」を公開 — STORES.jpと連携
BASEのiPhoneアプリ
簡単にショップが開設できるBASEはオリジナル作品に特化したiPhoneアプリを提供している。
スタイルストア マーケット
セレクトショップSTYLE STOREが展開するハンドメイド・マーケット。出品数は10,000点。
いかがだったでしょうか。想像よりも盛り上がってると感じた方も多いのではないでしょうか。やはり参加者は女性が多いようですが、男性向けのハンドメイド・マーケットが誕生しても面白いかもしれませんね。
今後はジャンル特化型のマーケットが登場することも予想されますが、日本のハンドメイド作品を海外へ販売する動きも活発になると夢が広がりますね。ハンドメイド・マーケットは今後も追っていきたいと思います。