株式会社博報堂DYホールディングスのグループ横断型組織「博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンター」は、日本のスマートフォンの普及状況を浮き彫りにするため、「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査」を実施、2013年11月に行った第8回調査の結果を発表した。
その中でネットショッピングサービスに関する調査結果を紹介する。電子書籍、音楽ダウンロード、ゲーム、アプリなどのダウンロードをしての商品・サービス購入は除いている。
スマートフォンでのネットショップ利用経験は、全体の65.2%が「利用したことがある」と回答。特に年齢が若いほど利用経験のある割合が高い傾向にあり、15歳〜19歳に関しては、80.3%という高い結果に。逆に50代は5割、60代は7割に近い割合で、利用経験が無かった。
利用頻度に関しては、スマートフォンでネットショッピングサービスを週に1日以上利用する人は、全体の24.2%。そのうち、「ほぼ毎日」利用している人は19.6%。年代が若いほど利用頻度が高く、10代においては週1日以上利用者は約4割にのぼる。
スマートフォンでネットショッピングを利用する理由として多くあげられたのは「思い立った時すぐ利用できる」が圧倒的に多く、次いで「外出先で手軽に利用できる」「早朝や深夜など時間を気にせず利用できるから」「自分のペースで買い物できる」などのスマートフォンならではの利便性が多くあげられた。
スマートフォンでネットショッピングを利用しない理由として多くあげられたのは「画面が見づらい」や「パソコンで十分だから」が高い割合となった。
また、「操作がしにくい」「商品が探しにくい」が高く、スマートフォンの操作面での難点を理由にする人も多かった。
スマートフォンのネットショッピングサービスで実際に購入したことがあるものとして「衣料品・靴・バッグ・服飾雑貨」が57.7%と高く、 次いで「書籍・雑誌」「音楽・映像ソフト」という結果となった。
10代〜30代は約3割がスマートフォンでネットショッピングを週1回以上利用しているが、40代を境に利用率が大きく減少する傾向が見られた。これはスマートフォンを使いこなしているかどうか、ネットショッピングを普段から利用しているかどうか、などが大きく影響していることが考えられる。
また、10代が特に高いのは、自由に使えるのがスマートフォンだけでパソコンでショッピングをするなどのその他の選択肢がそもそもないといった理由もありそうだ。
スマートフォンでのショッピングは徐々に幅広い年齢層に広がっていくことが考えれるが、当面は10代〜30代をターゲットにした商品が売れやすい状態が続くと思われ、特にスマートフォンならではの利便性、思いついたときにすぐに買える、スキマ時間に買えるといった特性を活かしたサービスが好まれると考えられる。
調査手法:インターネットアンケート調査
調査対象:高校生~69歳男女のスマートフォンユーザー1,000名(スクリーニング調査7,852名)
調査期間:2013年11月29-12月1日
調査地域:全国
実施機関:博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンター
「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査」第8回分析結果を発表