GoodsieのMartin Robertsです。
今回は、ニューヨークで注目を集めているEC関連スタートアップ2社のご紹介です。
毎年、Time誌が「注目すべきNYCのスタートアップTOP10」という特集を組んでおり、過去には日本でも人気を博しているメガネブランド「Warby Parker」や、アーティスティックな商品を集め世界的にブレイクした「Fab」、当社が提供している「Goodsie」がTOP10に選ばれています。
2014年も将来を有望視されている、新しいコンセプトを持った10のスタートアップが特集されているのですが、今日はその中からECに特化したサービスを2つご紹介いたします。
1.「ローカルモール」をコンセプトとした地域発信型マーケットプレイス「Strolby」
「Strolby」は、独自の商品を取り扱っている路面店を集め、店舗を訪れないと購入できないような商品を集めたマーケットプレイスです。
サービス開始当初は、「ブルックリン」と「ハドソンバレエ」の2エリアからスタートし、現在はニューヨーク近隣のビーチに点在しているショップを集めた「Strolbyビーチ」とテキサスにある砂漠の町「マルファ」も加わっています。
サイトを訪れると感じるのは、ローカル色をうまく演出しており、商品の魅力だけでなくその町を訪れたくなるような構成で組み立てられている点です。
まるで秀逸なライフスタイル誌の特集記事を読んでいるかのようにどんどん引き込まれていきます。
新しい商品との出会いと魅力的なエリアマーケティングを通じて来訪者に「発見」を提供することは、雑誌メディアのような発想ですが、「あるようでなかった」新しいかたちかもしれません。
日本でもStrolbyに代表されるようなコンパクトなコンセプトモールは今後増えてくるかもしれません。
個性的な商品を取り扱う路面店が密集しているエリアは日本全国に点在していますし、町工場のB2C商品をモール化するようなことも考えられますね。
ニッチなマーケットプレイスが、今後Amazonや楽天との差別化をはかっていくための切り札になるかもしれませんね。
余談ですが、Strolbyのサイト構築ではGoodsieの新サービス「Goodsieモール」が利用されています。
小規模のオンラインモールを安価に制作したいご要望があればお声掛けいただければと思います。
2.「カスタマイズEC」をコンセプトとしたセミオーダー型マーケットプレイス「Hatch」
「Hatch」は、カスタマイズ可能なあらゆる商品を集めたマーケットプレイスです。アクセサリー、アート、インテリア、革製品、雑貨などをオンライン上でさまざまな方法でカスタマイズして購入することができます。
カスタマイズの方法は商品によって異なりますが、素材の組み合わせやサイズ、色のカスタマイズ、商品への名入れやメッセージの挿入、写真を使ったカスタマイズ、記念日との連動、地域との連動などをオーダーすることが可能です。
例えば、ソールに名入れできるビーチサンダルや、記念日や名入れが施せるまな板、自由に素材を組み合わせることができるバックギャモンのボードなど圧倒的な数の商品が出品されています。
商品を選択すると、商品画面のメイン画像にカスタマイズ可能な箇所やカスタマイズ方法が表示され、購入者はそれらのポイントに沿って要望を選択もしくは入力することで注文を完了させることが可能です。
日本でもTシャツのプリントを自由にできるサービスも登場していますが、豊富な商品バリエーションとカスタマイズの方法がこれほど充実したサイトはまだ登場していません。カスタマイズECも新しい領域として今後は要注目です。
今回は、ニューヨーク発の注目スタートアップを2社ご紹介いたしました。
両サービスともに共通していることは、構想をまとめあげるまで妥協のないディスカッションが続けられ、出店者や出品者を集めるための膨大な準備期間と地道な努力によって、オンリーワンのサービスを確立していることではないでしょうか。
そういった姿勢が、競合を排除し競争から抜け出すために必要なことかもしれませんね。