COLUMN

1枚売れるごとに7ドル寄付するチャリティファッションブランド「Sevenly (セブンリー)」 ー 3年ほどで寄付金400万ドルを突破

Tシャツやパーカーなどを週替わりで限定販売して、1枚売れるごとに7ドルを寄付するチャリティーファッションブランド「Sevenly(セブンリー)」。
2011年6月に創業して以来、半年で売り上げ枚数2万5,000枚、17万5,000ドルもの寄付金を集め、2014年10月には、寄付金400万ドルを突破している。
sevenly1
「Sevenly」はアメリカ、カリフォルニア州のフラートンにあり、創業者は当時19歳のアローン氏と26歳のデール氏だ。創業のきっかけは、貧困撲滅のために何をすべきか話し合ったところ、貧しい人たちには問題はなく、先進国に暮らす人々がなにもアクションしないという点が気がかりだったためという。

7日ごとに異なるNPOとのコラボアイテムを販売

コラボアイテムにまつわるテーマは週替わりに変更され、そのテーマにそった社会問題を消費者に知ってもらうきっかけにもつながる。また、コラボアイテムは期間限定で販売される故に、販売期間や寄付金額はリアルタイムに「Sevenly」のサイトにアップされているため、消費者の購買意欲を掻き立てる仕組みだ。
sevenly7
コラボアイテムにまつわるテーマは7つ。
食料不足による世界中の子供たちを苦しめる「飢餓」、発展途上国が抱える経済的問題の「貧困」、アフリカなどの井戸や上下水道を整備する「水」、戦争に巻き込まれている子供たちや、性的虐待に苦しむ女性などに対する「人種差別」、被災地に救援物資を支援する「災害」、小児がんや自閉症などの苦しむ「難病」、ボランティアの医師とともに世界中をめぐる「救済」。これらのテーマに従事している、非営利団体に寄付金は送られる。

コラボ団体は180以上、バッグやアート作品なども展開

「Sevenly」とコラボしている団体は180以上にも上り、コラボアイテムは、創業当時から徐々に増やしており、男女別のウェアのみならず、子供服やアクセサリー、ポストカード、バッグ、アート作品など多岐にわたる。
sevenly3
「Sevenly」は非営利団体ではなく、営利団体。しかし、そのポリシーはお金を稼ぐためにではなく、「世界を変える」ために存在する企業として、その姿勢を貫いている。
実際、例えば、フェアトレードTシャツは24ドルで販売しており、そこから発生する寄付金7ドルは販売額の約34%に相当する。かなり高い比率で寄付を行っているのがわかる。
sevnly5
ペルーや中国などのフェアトレード工場で生産された無地のTシャツは、南アフリカ、スウェーデン、フランスなどの世界各国の提携デザイナーによるデザインを、カリフォル二アの工場でプリント。そこから世界中の消費者へ送られる。一週間の販売期間を迎えると、売上枚数×7ドルがコラボしている非営利団体に送金され、残額はTシャツ制作費、人件費、家賃、光熱費、広告費など「Sevenly 」の運営コストに使用されるようだ。
創業してから3年と数ヶ月で、約400万ドルもの寄付金を達成した「Sevenly」。非営利団体、営利団体といった垣根を越えた一例と言えるのではないだろうか。


Sevenly(セブンリー)
http://www.sevenly.org/

You may also like

Comments are closed.