米国では自社製造の商品を、小売などを通さずに顧客に直接販売するサービスが増えています。こういった業態は「Direct to Consumer」(略してD2C)と呼ばれています。
店舗はもたずオンラインからスタートするサービスが多く、軌道に乗ったところでブランド認知のためにショールームのような店舗を持つのが特徴です。もっとも有名なのがメガネ通販の「Warby Parker(ワービーパーカー)」。時価総額が10億ドルを超えているユニコーンスタートアップで、そのマーケティング手法などがよく話題になるので、聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はこのD2C系ブランドで私が今年実際に購入したものをご紹介します。
Allbirds(オールバーズ)
https://www.allbirds.com/
TIME誌で世界一履き心地がいいと評されたスニーカー「Allbirds」。1足95ドルです。ウールでできたこのスニーカーは履き心地がよいので「靴下なしでも履ける!」というのが売りですが、実際に靴下なしだと足の指の間に汗をかいてる感じが、ちょっと微妙です。でも面倒な時は裸足で履いてます。
洗濯機で丸洗いできるらしいですが、まだそこは未体験。裸足で履いてるとソールを買い換えたくなるので、継続してお金を払ってしまいそうです。サンフランシスコ市内を歩いてるとたまに履いてる人を見かけます。
Rothy’s(ローシーズ)
https://rothys.com/
サンフランシスコ生まれのフラットシューズ「Rothy’s」。ペットボトルのリサイクル繊維で作られているエコなシューズです。こちらも洗濯機で丸洗いできる靴。坂の多いサンフランシスコでも快適に歩けるように作られているとのこと。履いた感想は確かにフラットシューズなのに疲れない!先が丸い「THE FLAT」は125ドル、尖ってる「THE POINT」は145ドルです。
LIVELY(ライブリー)
https://www.wearlively.com/
下着ブランド「Lively」。スポーティーな服をコーディネートに取り入れるAthleisure(アスレジャー)が今年流行りましたが、この「Lively」はそのAthleisureとLingerie(ランジェリー)を組み合わせたleisurée(レジャリー)という新しいカテゴリを提案していて、つけ心地がよくて、かつアクティブに動いても快適な下着を販売しています。
創業1年未満ですが、最初からグローバル展開で、すでに利用者は44カ国に広がっているそう。ブラジャーは35ドルと比較的お買い得。2つで55ドル、3つで75ドルと複数購入すると割引があります。
Ritual(リチュアル)
https://ritual.com/
女性のためのサプリメント「Ritual」。他のサプリメントサービスと異なる点は、原材料が”オープンソース”で辿れること。ビーズのような透明なカプセルが特許出願中の技術で、体が本来必要としている所で吸収されるようになっていること。
ですが、届いたカプセルはなんとなくカエルの卵みたいで気持ち悪かったです…。飲み忘れを防ぐためのチェックカレンダーがついていて気が利いてます。1ヶ月分30ドルです。
LOLA(ローラ)
https://www.mylola.com/
Shopping Tribeで以前ご紹介したオーガニック生理用ナプキンの「LOLA」。低刺激性のコットン100%のタンポンです。1箱10ドル、2箱頼むと18ドルです。使ってみた感想は吸水後に保持する力がちょっと甘いかなぁ…という感じ。コットンなのでもちろん吸水はしてくれるのですが、その後漏れてきてしまうんです。その辺りはこれまで科学物質に頼っていた部分なのかもしれません。生理用のタンポンもD2Cの時代です。
【体験レポ】生理用品の定期購入サービス「LOLA」
Eコマースは店舗をもっているお店がプラスで運営するイメージでしたが、アメリカではご紹介したサービスのようにEコマースからスタートし、その後店舗を持つというスタートアップが増えています。
Facebook、InstagramやSnapchatといったソーシャルメディアを活用してマーケティングを行い、販売は全てネット経由。ネットショッピングなのでメールやリターゲティング広告で継続的な接点を保つことも可能です。顧客にダイレクトに届けているので、フィードバックを直接もらうこともできます。
またネットであれば最初から世界に向けてサービス提供が可能なので、最初から顧客ターゲットは全世界にすることも。 出汁で有名な「茅乃舎」が米国向けの通販サイトをスタートしましたが、日本から世界に向けたD2Cサービス、海外在住者としては増えてほしいところです。