WORLD WATCH, アメリカ

タブーに切り込む!女性の生理にイノベーションを起こすサービス

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米国ではインターネットに関わらず、あらゆる分野でスタートアップにより新たなサービスが生まれていますが、女性の生理に関することも例外ではありません。生理の話ってタブーというか、微妙にふれにくいものですよね。でも今回は思い切って生理関連のスタートアップについて、そして実際に使ってみた感想を書きたいと思います。


過激な売り文句の使い捨て月経カップ「Flex」

flex
https://flexfits.com/

いきなりですが、非常に攻めているこの商品からご紹介。月経カップは女性でもあまり馴染みがないかもしれませんが、膣の中に入れて使用するタイプの生理用品です。経血が外気にほとんど触れないため、匂いがほとんど気にならないという利点があります。これまでは繰り返し使うタイプが主流だったため、使用後に洗浄の必要があるなど使用に難がありましたが、この商品は使い捨てタイプで12時間着用可能です。

果たして生理中のセックスニーズがどの程度かはわかりませんが、ウェブサイトのあらゆるところに「mess-free period sex」といった事がかかれています。一種のマーケティング戦略なのでしょう。

この会社は2015年8月創業でできてまだ1年の会社ですが、Yコンビネーターにも参加しており、そのYコンビネーターからシードラウンドで100万ドルを調達するなど、注目のスタートアップです。

私も8月はじめにオーダーしましたがお届け待ちです。届くのが楽しみなような、ちょっと怖いような複雑な気分です。


生理用品いらず!?布ナプキンがパンツになった「THINX」

thinx
https://www.shethinx.com/

次は洗って何度も使える布ナプキンがパンツになった「THINX」という商品。生理中でも生理用品が不要!という、ある意味夢のような商品です。パンツの種類はヒップハンガー、ハイウェスト、トングなど6種類あるのですが、形状によって吸収できる量が異なっており、最大でタンポン2個分の経血を吸収できます。価格は24ドル〜38ドル。

こちらは2014年創業。目立った資金調達などは行っていませんが、生理を大きくうちだした(そして露骨)な広告で話題となりました。

私も2〜3ヶ月前から使っていますが、確かに快適!単品ではさすがに心配なので、この後ご紹介するオーガニックタンポンと組み合わせて利用しています。また終わり際の曖昧なタイミング(終わったかな?終わってないかな?の時)は単品でも重宝しています。使用後は水で手洗いした後、普通の下着と一緒に洗濯機で洗うだけ(水洗い、柔軟剤の使用はNG)。使い捨てよりは面倒ではありますが、多少環境に配慮している気持ちにもなれます。


安心&安全のオーガニックタンポン「LOLA」

lola
https://www.mylola.com/

デリケートな部分に触れるものなので、確かに素材にはこだわりたいですよね。このLOLAの創業者は、FDA(アメリカ食品医薬品局)が生理用品の認可を行ってはいるものの、全ての含有物をチェックしているわけではないことに気づき、真に素材を追求した低刺激性のコットン100%のタンポンの提供をスタートしました。詳しくは以前ご紹介した記事を参照ください。

【体験レポ】生理用品の定期購入サービス「LOLA」
http://shopping-tribe.com/world-watch/29702/

こちらの記事を書いてからしばらく使い続けていますが、ちょっと吸水後に保持する力が甘いかなぁ…という感想を持ちました。コットンなのでもちろん吸水はしてくれるのですが、その後漏れてきてしまうんです。その辺りはこれまで科学物質に頼っていた部分なのかもしれません。コットンの編み方などで将来的に改善するのかはわかりませんが、漏れは困るのでなんとか対応をお願いしたいところです。


番外編: 生理痛をおさえてくれるIoT「Livia」

livia
https://www.indiegogo.com/projects/livia-the-off-switch-for-menstrual-pain-women-health

こちらはクラウドファンディングで120万ドルを集めた生理痛をOFFにしてくれるプロダクト。まだ手元に届いていないので、効果のほどは不明ですが、低周波治療器のような形状で、電気により痛みが脳に伝わるのを防ぐのだとか。本当に効くのかな?10月頃に商品出荷予定です。

生理用品市場は全世界で150億ドルと言われています。そのシェアは数社の大企業による寡占状態にあります。

ひげ剃りサブスクリプション Dollar Shave Club は、似たような状況で大手の寡占状態にあった男性用ひげ剃り市場に乗り込み、先日ユニリーバに10億ドルで買収されました。

創業5年で10億ドルの大型イグジットとなったDollar Shave Clubの例は、引き続きサニタリー関連領域のスタートアップを刺激することになりそうです。

三浦茜 (みうらあかね)

三浦茜 (みうらあかね)

サンフランシスコ在住。アーリーステージの米国スタートアップ企業を支援するベンチャーキャピタル『Scrum Ventures』でマーケティングVPを務める。日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿ほか、ライターとしても活動中。米国の新サービスやサンフランシスコ関連情報を「Be Magnetic!」にて発信している。
三浦茜 (みうらあかね)
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