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【体験レポ】Facebookメッセンジャーでお買い物できる「ショッピングBot」を試してみた

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Facebookが4月12日に開催した開発者カンファレンス「f8」で「Bots for Messenger」を発表しました。

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これによりサービス提供者は、Facebookメッセンジャーを使ってリアルタイムに自動応答するサービスを提供することが可能になりました。オンラインストアにおけるチャットベースのショッピングアシスタントサービスとしての活用などが期待されています。

今回は発表に合わせてBotに対応した、ショッピングアプリ「Spring(スプリング)」とフラワーデリバリー「1-800-Flowers(ワン・エイトハンドレット・フラワーズ)」を早速使ってみました。


ショッピングアプリ「Spring」のBot

まず使ってみたのはニューヨーク発のショッピングアプリ「Spring」のBotです。「Spring」は、写真ベースでショッピングが楽しめるサービスで、利用者の趣味嗜好に合わせて、パーソナライズした情報を届けてくれます。
アプリの提供はアメリカのみですが、Botはウェブサイトから利用することができるので、日本からも利用できます。(4月16日現在サービス停止中のようです)
Facebookメッセンジャーのページでも、対応サービスとして大きく取り上げられています。

サイトにアクセスしたところ、トップに「Send to Messenger」のボタンが表示されていました。さすがリリース直後!タップすると許諾画面が出ます。

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「Continue as ○○」をタップすると、Facebookメッセンジャー経由で「Spring」からメッセージが送られてきます(下左)。最初の質問は「女性もの?男性もの?」ということで「女性もの」をタップ。
答えると次の質問が現れます(下右)。「どんなアイテムを探してるの?服?靴?アクセサリー?」。私はアクセサリーをタップしました。

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するとさらに次の質問(下左)「どんなアクセサリー?バック?サングラス?ジュエリー?」。ジュエリーをタップすると、「いくらぐらいのもの?$75以下?$75〜$250?$250以上?」そして$75以下をタップ。回答によって質問が分岐するアンケートのような感じです。
そして、「女性もの>アクセサリー>ジュエリー>$75以下」の商品が5点表示されました(下右)。商品の下には「買う?似たものをもっと見る?質問する?」の選択肢が用意されています。

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「似たものをもっと見る」をタップすると、さらに類似アイテムの5アイテムが表示されます。(下左)
質問するをタップすると「何ついての質問?サイズ?色?その他?」とこれまたアンケート形式。(下右)色をタップして「他に色ある?」と聞いたところ「残念ながらありません」という回答でした。この質問への回答は「We got your note. We’ll be with you shortly(質問承りました、少々お待ちください)」という一文が表示され、少し時間をおいての回答だったのでBotではなく人間が答えている気がします。

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買うをタップするとFacebook メッセンジャーのブラウザを経由して、「Spring」のモバイルサイトが立ち上がります。購入するなら通常の流れにそって、住所、クレジットカード番号を入力します。
米国のFacebook メッセンジャーには送金機能がついているので、その機能が使えるのかな?と期待してましたが、そこはまだ使えないようです。

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自然言語で話しかけたらどんな反応するかな?と思い「イアリングはある?」と聞いてみたところ、モバイルサイトのイヤリングカテゴリのリンクが送られてきました(下左)。メッセンジャー内での提案を期待していただけに、ちょっと残念な感じがしました。
右の画面はしばらく放っておいた後の画面。チャットのやりとりをした2時間後ぐらいに「ショッピング続ける?終わり?」というフォローのメッセージが送られてきました。

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フラワーデリバリー「1-800-Flowers」のBot

次に試してみたのが、フラワーデリバリー「1-800-Flowers」のBot。「1-800-Flowers」は195カ国を対象にフラワーギフトを届けるサービスで、日本にも発送してくれます。

こちらはウェブサイトからメッセンジャーへの入り口が見つけられなかったので、Facebookページを探してそこから話しかけてみました。メッセージをタップするとメッセンジャーが起動します。最初に「花を頼む?サポートと話す?」の選択肢が出るのですが、「サポートと話す」をタップしたため、Botではなく人間につながってしまいました。

サポートの人が親切にも「Botを試したかったらこの会話をいったん止めれば試せるよー」と教えてくれたので、いったん会話を終了しました。

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気を取り直して、花を頼みます。最初にお届け先住所を入力するように言われます(下左)。届けたい日を聞かれるので答えると、その日に対応できるカテゴリが表示されます。ありがとうの花、バラ、ラブ&ロマンス、お見舞い、誕生日の5カテゴリが表示されました(下右)。ありがとうの花を選択すると、そのカテゴリから9つのアイテムが表示されました。

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ありがとうの黄色いバラを選択。その後はチャット形式で送り先の名前、花に添えるメッセージをやりとりします。そして、送り主(私の名前)とメールアドレス、電話番号を聞かれるのでこたえていきました。このあたりはテンポがよくて、チャットなので楽しい気分になります。

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支払いの請求先の住所まではメッセンジャー上でやりとりしますが、クレジットカード情報はウェブサイトに遷移。これまたFacebookメッセンジャー上での支払いはできませんでした。ちょっと残念。

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使ってみた感想

というわけで使ってみた感想は、

インターフェースはインタラクティブだけど中身はまだインタラクティブではない

チャットのインターフェースはテンポよく、心地よいと思いました。ですが、服やギフトなどは吟味したいという気持ちがあり、まだまだメッセンジャーだけで買い物するのは難しいと感じました。吉野家の牛丼、松屋のカレーのようなものは頼みやすいと思います。


結局人が対応してくれる

両方ともランダムな質問に対しては人間が対応してくれます。米国はチャットによるサポートが普及しているので、人間の対応は従来のリソースで対応可能なのかもしれません。Bot単体でものを売るというよりは「Operator」のように、Botと人間のハイブリッドで運用しつつ、Botが学習するのを待つ形になるんだと思いました。


決済もメッセンジャー上でできたらより快適

Facebookメッセンジャーには送金の機能がすでにあり、私は既に自分の銀行と連携しています。その機能との連携によりクレジットカード情報を入力する手間が省けたら、相当便利になると思いました。

数ヶ月後にまた試してみようと思います!

三浦茜 (みうらあかね)

三浦茜 (みうらあかね)

サンフランシスコ在住。アーリーステージの米国スタートアップ企業を支援するベンチャーキャピタル『Scrum Ventures』でマーケティングVPを務める。日経MJ「奔流eビジネス」に寄稿ほか、ライターとしても活動中。米国の新サービスやサンフランシスコ関連情報を「Be Magnetic!」にて発信している。
三浦茜 (みうらあかね)
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