Amazon.co.jpは、注文から1時間以内に配送するプライム会員向けサービス「Prime Now(プライム・ナウ)」において、新たに提携店が出品する商品の販売・配送を開始した。
まずは、百貨店の「三越日本橋本店」、ドラッグストアの「ココカラファイン」「マツモトキヨシ」の3つのストアが「Prime Now」上に登場し、生鮮食品や弁当、スキンケアなどの商品を拡充している。
Amazonが地元店から商品をピックアップし配達
「Prime Now」は、生活必需品などを中心とした商品を1時間以内もしくは2時間以内に届けるサービス。毎日午前6時から深夜1時まで利用可能で、2時間の配達は無料、1時間の配達は890円(税込)で利用できる。
これまでは各エリアに設けられた「Prime Now」の専用倉庫(国内に5拠点)から、Amazonの配達員が直接利用客の元に商品を届ける形でサービスを提供してきたが、今回「Prime Now」上に提携店のストアが新たに開設され、Amazonが在庫を抱えない商品の取り扱いが開始された。
ここで扱う商品に関しては、注文があった商品をAmazonの配達員が各提携店の店舗にピックアップにいき、購入者の元まで届ける。いわば配送代行サービスの取り組みとなる。
「Prime Now」では、最大6万5千点(エリアごとに異なる)の取り扱いがあるが、提携店から約1万1,000点の商品が出品されることにより、エリアによっては7万点以上のアイテムが購入できるようになった。
フードデリバリーとして活用可能に
今回出店した百貨店の「三越日本橋本店」は、これまで「Prime Now」で取り扱いのなかった、弁当や惣菜、生鮮食品を販売している。これにより「Prime Now」がフードデリバリーの側面を持つことになる、
まい泉のヒレカツサンドや浅草今半の牛玉弁当なども扱っており、なかなか魅力的なラインナップとなっている。
ドラッグストアの「ココカラファイン」と「マツモトキヨシ」は、人気のコスメや美容用品などを取り扱う。期待される医薬品の取り扱いに関しては現時点ではないが、ココカラファインは「近々の開始を目指して準備を進めている」とのことだった。
まずは関東エリアでサービスを開始
各ストアの注文に関しては、当日もしくは翌日の2,500円(税込)以上から受付けており、ドラッグストアは5,000円(税込)以上で「2時間便」が送料無料、百貨店は9,000円(税込)以上で「2時間便」が送料無料となる。ドラッグストアは一部1時間配送にも対応しており、送料890円(税込)で利用できる。
まずは東京都内12区(目黒区、港区、大田区、世田谷区、渋谷区、品川区、中央区、江戸川区、江東区、墨田区、千代田区、台東区)、神奈川県(川崎市中原区)、千葉県(浦安市)の一部を対象にサービスを提供。各エリアごとに利用できるストアは異なる。
アマゾンジャパン Prime Now事業部 事業部長 永妻玲子氏
今回の出店により、これまで「Prime Now」で扱ってこれなかったもしくは取り扱いが少なかったカテゴリの拡充を実現している。永妻氏は今回の取り組みに関して「Prime会員の利便性の向上。これに尽きる」とコメントしており、今後もさらなるラインナップ強化に向けた提携を検討していくようだ。